11月28日に、伝説のロックバンド・クイーンの映画「ボヘミアンラプソディー」について「後悔しない」と書いたのですが、何人もの方から「見て来たよ。凄く良かったよ。」とメッセージをいただきました。
共感いただきまして、ありがとうございます。
やはり情報や知識を何某かの行動に移して、自らの実感・感動とすることこそ実学の始まりだと思います。

また先日、「七つの会議」という映画を見ましたが、企業の隠ぺい体質をえぐるものとして描かれている秀作でした。
ただ一点だけ注文を付けるとしたら、「武士道精神は藩やお家を守るために、時にその過ちをも胸に秘めて耐えるようなニュアンス」を感じたことです。
私の「武士道」に対する見解は、「武士は常に主君・お家に命を捧げて、常に死に身で生きる」ということであり、それが「不惜身命」です。
しかし、それは決して犬死することを意味するものではなく、「胆惜身命」つまり「ここぞという命懸けの時まで、命を無駄にしないこと」と背中合わせなのです。
たとえ主君であろうと、「間違いは間違いとして正す」ことが武士の正義なのです。
その結果、腹を切ることになっても構わないという卓越した倫理観があるのです。

山本常朝の「葉隠(はがくれ)」の有名なフレーズ:「武士道とは死ぬことと見つけたり」は、その前提に立っているのです。
昨年末に脱稿した「寅次郎と慶親」は、まだ出版準備中ですが、今は「武士道精神」について書いています。
武士道精神黎明期から江戸末期にかけて、武士道は日本人の倫理観として確立し、「大和魂」を形作ってきました。
明治に入ってから徐々に衰退して、太平洋戦争では悪用された「武士道精神」ですが、時代に錯誤がある部分は修正するとしても、この伝統的価値観・倫理観を取り戻すべきであろうと思います。
執筆中の原稿には、山鹿素行・山本常朝・佐藤一斎・山岡鉄舟・勝海舟・西郷隆盛、そして明治32年に欧米人に日本の倫理観を知らしめるべく名著「武士道」を英語で著した新渡戸稲造の話で構成しています。
現代人が取り戻すべき倫理観に一石を投じるものになればと考えています。

レオパレス21の違法施工問題が連日報じられていますが、どう考えても確信犯です。
どんな企業であっても、不正の確信犯は市場から退場すべきです。
しかしながら、こんな引っ越しの最盛期に転居要請を受けている1万人以上の人たちや、多額の借金を抱えて不安な日々を過ごすアパート・オーナーなどのことを考えれば胸が痛みます。
この不正を知っていて何もしなかった幹部や社員には、武士道精神はないということです。
彼らも我が身を想えば辛いことではありましょうが、卑怯な真似はせず正義を貫くべきなのです。

また、くら寿司・ビッグエコー・すき屋・ドミノピザ・セブンイレブン・ファミリーマートなど、バイトテロがSNSで拡散して問題となっています。
仮にちょっとした悪戯心であったとしても、風評被害による売上ダウンやそれに伴う株価下落による時価総額の損失を考えれば、数十億の損失を生むことになります。
今のバイトがクビなら他を当たろうという話ではありません。
ネット上では本人の顔・所在地・出身校などが拡散しています。
人手不足とは言え、とんでもない馬鹿な人材を雇えばリスクだらけで、近いうちにアルバイトスタッフのブラックリストが共有されるようになるのではないでしょうか。
これから企業は、刑事・民事での法的措置を取り、多額の損害賠償を行うでしょうから、本人の将来にも大きなハンデキャップとなるでしょう。

日本人の倫理観が地に落ちたのは、学校教育・家庭教育の退廃がもたらせたものです。
今から子供たちの倫理教育を立て直すには、スリー・ジェネレーションもの時間を要すでしょう。
今すぐやることは、企業が価値観教育を徹底して、正しい人の道を歩む人材育成をすることです。
稼ぐためのテクニカル・スキルだけを教えていては、明日のリスク要因を生み出すことにもなるのです。
社会正義に照らして、今の自分の立場と力で何ができるかを思考する能力を磨くことです。
正しい価値観を共有する組織を創れば、業績創出力は格段に高くなるのです。

2019.2.12.
 株式会社 ビジネススキル研究所 代表取締役 鶴田 慎一  拝
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