【カスタマイズ対応続編】
前回、「皆様の会社のホームページ上で売りたいものがあるとしても、カスタマイズ対応が多いものは単純に売る努力をしてはダメ」と書きました。
営業的には、たまにネットで売れたら一見御の字なのですが、売れずに足跡も残らないのであれば、リマーケティングをやりにくくしてしまうのです。

カスタマイズ対応のビジネスに強みがあるのであれば、コンバージョン(商品購入のみならず、お問い合せ・資料請求など)につなげて、「売る」よりもしっかりと「見込客化」していくことです。
特に技術営業などは、ここからの「プロフェッショナルな対応が差別化」なのです。
事業特性によっても違いはありますが、自社のコアテクノロジーによって顧客の「問題解決」や「機能のグレードアップ」などを、スペシャリストが対応していくのです。


「差別化戦略」とは、他社と違うことをして独自性やコアテクノロジーを磨き上げて、「当面の間ライバルが真似出来ない状態を作ること」と、前回書きましたが、もう一つは「キャッチアッパーが真似すると、経営効率が下がる」などの仕掛けをしておくことです。
例えば、キャッチアッパーが出てくるタイミングには「ネクスト・バージョン」の市場投入が準備万端整っているなどの、アジャイル・コンペティション(機敏な競争)が仕掛けられているなど。
戦略とは、目先のことに惑わされずに「先の勝利」を取りに行くことです。


【PPM(プロフィット・プライオリティ・マネジメント)】
今現在の我社の実力値となる「想定売上」はいくらなのか。
仮にその値が100億だとすれば、150億を目指すためには「実力値である100億の受注ゲット」に加えて、「50億以上の潜在力を持つ肥えた土地(有力見込先)への種まき・水やり」を進めて、業績のベースラインの押し上げを行うことなのです。
ですから、いかに見込客発掘と見込客プールをしていくかと、見込客への「部門を超えたクロスファンクショナル・チーム」で攻略に行くことです。


私はPPM(プロフィット・プライオリティ・マネジメント)を重視しています。
つまり、皆さんも目標利益を稼ぎ出すために多くの戦術課題を考えて、来期の経営計画・営業計画に描いているでしょうが、優先順位が今一つ明確でないものもありませんか?
重点主義・集中主義を取るには、「大事なことへのフォーカス」であり、その他の雑多な具体策を(一時的に)捨て去ることです。
あれもこれもやりながら、毎日毎日遅くまで残業をして頑張ったとしても、長続きはしません。
プロフィット・プライオリティ=最もしっかり利益が稼げて、顧客への訴求が強いモノへの集中・特化ができているかを、しっかりとマネジメントして「下手な鉄砲数撃ちゃ当たる」というやり方からの脱却を図るのです。



【Morphous(形を持つ)にならなくとも、Amorphous(非晶質状態の結晶)になる】
カスタマイズ製品に強みがあるとすれば、相手の懐に入った問題解決型受注を進める。
しっかりと確実にリピート取引を頂く上で、徐々にカスタマイズ製品をデファクト・スタンダード(事実上の標準)に移行させていく。
そしてスタンダード化を進めて、コモディティ化対応商品にしていくことも戦略ベースとなり得るものです。

はじめから標準、言わばMorphous(形を持つ)にしなくとも、Amorphous(非晶質状態の結晶)になる」ことです。
アモルファス状態では、結晶のような長距離秩序はないが、短距離秩序はある物質の状態で、これは熱力学的には、非平衡な準安定状態である。(あ、もうこの先は学者に任せましょう)
電気伝導性や熱伝導性、光透過率や光吸収率、透磁率、物理的強度、耐蝕性、超伝導性など、結晶状態とアモルファス状態では、同じ材料でも物性が大幅に変わることがあるそうです。


「皆の心を瞬時にまとめることは難しいのですが、皆の心がだいたいまとまった非晶質状態のアモルファスでいこう!」というのは、私の「物理学で組織論を考える」という変な癖です。
前述のように、アモルファス化は時に超伝導など、その組織の特性を強めるのですから、皆の考えを大まかにまとめて組織運営を進めていれば、意外な特性によって業績向上効果をもたらすように思います。
例えば、経営方針の徹底。
どこまでの共通認識をもって良しとするか、固めきれない部分を逆手に取って、スーパー・クロスファンクショナル・チームなどで新しいエネルギーを生むことに使う等です。



【嬉しい「お土産」】
年明けに指導先のT社の日高さんから「明太せんべい」を送って頂きました。
彼はいつもこの新着お役立ち情報を読んでくれていて、以前私が「二大大好き煎餅!」と書いていたのを覚えていてくれました。
ちょうど年末年始に故郷の福岡に帰省して、博多駅のKIOSKで「明太せんべい」を見つけたといって、わざわざ送って下さいました。
ありがたい!心より感謝です!


【大ヒット商品予告】
今、私はこのT社で大ヒット商品を開発しようと画策しています。
もう大方の機能や規格、デザイン・ネーミングは私の頭の中に描いていますから、T社の力をもってすれば夏までには商品化できると思います。
販売ルートも決めていますから、あとは私の口癖のアジャイル(機敏)で勝負です。
アジャイル・デベロップメント、アジャイル・プロト、アジャイル・マニュファクチャリングを実現させて、アジャイル・コンペティション(機敏な競争力)を確立していくことです。

【全ての壁を取り払ったスーパー・クロスファンクショナル・チーム】
そして、キャッチアッパー対策も既に考えていますので、第4弾くらいまでの商品は連続ヒットを飛ばせそうです。
このT社は既にアジャイル・カンパニーです。
スピーディに勝負するというビジネスモデルが確立しているから、前述とは別の製品企画も考えていて、今から楽しみです。
目標は5打数5安打、サイクルヒットです。

T社の皆さんで、この開発に携わりたい方は是非ともメールをください。
やりたい人だけが集まって、面白がってやってこそ、いいものができるのです。
部門を問わず、キャリア・年齢・性別を問わず、全ての壁を取り払ったスーパー・クロスファンクショナル・チームを創って、推進していきたいと思っています。

2014.1.21.
 株式会社 ビジネススキル研究所 代表取締役 鶴田 慎一  拝
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