新企画の公開研修や他の原稿に追われて、前回から少しインターバルが空いてしまいました。
新企画の公開研修というのは、『「利他主義」を貫いていく!新しい幹部・管理職研修』を創り出そうという試みです。
幹部・管理職リーダーシップ研修 2013年バージョン(仮)です。

私の経営コンサルタント人生の中で、このところしみじみ感じる幹部・管理職教育の課題をプログラミングしようということです。
これまでも多くの幹部研修や管理職研修を手掛けてきました。
しかし、名だたる企業の幹部でも、「本物のマネジメント」が身についている人は2~3割ほどではないかということを感じます。
幹部・管理職は「経営者魂」を持つことが必須であろうと思いますが、それを併せ持つ人は意外に少ないと感じるのです。

色々な原因があると思いますが、一つは事業規模の大小の違いはあるにせよ「仕事がシステマティックになった」こと。
「仕事は頑張っているが、会社や社長のことは好きではない」という管理職が急増中です。
何かがおかしい。
システムで動いていることと、建前を守ることが染み付いてしまっていて、今更の革新・変革に拒絶反応を示してしまうことが散見されます。

「私は真面目に管理職やっています」---もしかしたら、「管理という仕事をキチンとやっているアリバイ創り?!」と感じることがよくあります。
何を管理しているのかというと、業績や工場のラインの稼働状況など人的・物的・金銭的・情報など、つまり「過去の出来事」を管理していることに留まっている例です。

当然「過去の出来事」を管理することは、経営情報として不可欠のことです。
しかしながら、「では、その状況を踏まえてどうする?何をやる?」に至らないのでは、「明るい明日」「素晴らしい未来」を築いていくことになりません。

例えば、現状で「アベノミクス効果で少しずつ受注が伸びています」というのであれば、正しくは「追い風参考記録」です。
確かに今のところ「円安」「株高」は順調に進んでいますが、本物の景気浮揚かといえばまだまだの段階です。
日経平均株価13,000円突破で、「15,000円も行ける」「いやいや18,000円は行くだろう」と、その恩恵に与る人たちには久々の暖かい春となっています。

100万円を超えるような高級時計などの贅沢品の売上が、このところ伸びているのも事実です。
長いことキャピタル・ロス(capital loss)、つまり株価が下がって損ばかりしていたのが、久々のキャピタル・ゲイン(capital gain)、つまり株式など資産の価格の上昇による利益を得て、「久しぶりに贅沢品を買うかー」と財布のひもが緩んだということでしょう。
ところが、景気の実態では資源・原材料・輸入品の値上がりによって、価格転嫁も難しく、苦しんでいる業界も多く存在します。
ですから日本全体としたら、安定感に乏しい景況感と言えるでしょう。

さて、話を幹部・管理職研修に戻して、<幹部・管理職のミッション>とは「過去の出来事を管理すること」ではないとは、前述の通りです。
「明るい明日・素晴らしい未来を築いていくこと」とその「プロセス・具体策」を管理していくことです。
そのためには、人的・物的・金銭的・情報などの先行管理、未来予測と未来管理を「寝ても覚めても考える」というタフな使命感が要求されるのです。

だからこそ、幹部・管理職は「自分が楽ならいい」とか「責任は他者に押し付け、手柄は独り占め」という利己主義では、そのうちに破綻してしまうのです。
「会社をもっと良くする」「周りを皆幸せにする」という、言わば「利他主義」を貫いていく人財であれば、頑張っていたら気づけば役員だったということにもなるものです。

常々私がこの「お役立ち情報」に書いている通り、強い社風を確立するためには≪その企業の価値観確立≫が不可欠です。
その≪価値観≫とは、経営者の経営哲学にはじまり、その企業全体が社風として創り上げていく「人生観」「仕事観」「実務遂行のバックボーン」です。
幹部、そして管理職・監督職、一人一人の末端の従業員まで浸透させていくものであり、それを成し得た企業が他社が羨むような強い社風を確立できるのです。

「強い会社」の「強い社風」を確立させていくには、抵抗勢力に潰されずに、人として社員としての「正義をストロング・ウィルで貫き通す」ことです。
「高学歴」「長学歴」によって、知識としては様々と持っている方が多いです。
しかし、≪価値観≫が「自分の中に確立」していないために、大事なところで部下たちの心を一つに束ねられないのはとても不幸なことです。

是非とも役員から複数名でご参加することをお奨めします。
また、社内研修で行う場合もお問い合わせ頂ければ幸いです。
会社に「努力する能力」を根付かすには、一番大事なポイントになると確信します。
部下は「上司の哲学・価値観」についてくるのです。
「業務命令に従う」とでも思っていれば、部下たちは「面従腹背軍団」になってしまうでしょう。


細かいプログラムは後日に譲るとして、日程と場所は、
東京:7月17日(水) ルートイン東京東陽町
大阪:7月23日(火) 新大阪コロナホテル
で、10:00~17:00の予定です。
もう一度原点に立って会社を見つめてみたい経営者、将来の後継者候補の方、本物の幹部として管理職としての自分を確立したい方、幹部を目指す方々の道標を提供したいと思っています。


2013.4.9.  ビジネススキル研究所  鶴田 慎一  拝


4/2に行きつけの銀座の床屋さんに行きました。
銀座三越の隣ですから、おそらく日本一地価の高いところにあるヘアサロンです。
20代で独立開業する時に大家さんから「10年早い!」と断られたため、止む無く日本橋に出店し、開店以来の付き合いです。
次いで神田店もオープンさせて、ついに一昨年10年越しの夢を叶えた店「ヘアモード・キクチ」です。
夢もロマンもビジョンもある男です。立派!

ついでに歌舞伎座のこけら落としを外からチラ見。
ちょうど歌舞伎座限定と書かれていたペットボトルの抹茶を購入。
一本500円の抹茶ボトルが跳ぶように売れていました。
「売る」と「買いたくなる」の違いが解る事例ですね。
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