先日、中身のタコが大きくて有名だった記憶のある「○○だこ」のたこ焼きを食べて、1つ目を口に入れて「?」、2つ目も「?」。

「タコがない!」

3つ目を口に入れて噛むと、「いた、タコが、、、しかし、小さい。」

しかも、「近日値上げの予定」とのこと(もう値上げしているかも)。

確かに昨年来から、輸入の冷凍ダコが品薄で高いというのは知ってはいたけど、これほど極端に品質を落とすとは姑息なやり方だし、品質を落としてほぼ同時に値上げするのは不味いやり方だなーと感じました。


消費者のニーズに応えようとするなら、「安全」「旨い」「安い」を鼎立(ていりつ=3本の足で立つ)させて、そこに「サービス」「ホスピタリティ」をも確立させたいものです。

それはある意味での「矛盾との闘い」になる訳ですが、並び立たせるためには「サービス」「ホスピタリティ」は頭と心を使えば、ほぼ原価ゼロでできることです。

「安全」「旨い」「安い」の鼎立は、出来得る限りの方法論は駆使するにせよ、価格競争が行き過ぎてしまえば、品質低下や偽装などの違法行為に走ることもあるのはご存知の通りです。


エビはタイの大洪水の影響で、タコは西アフリカの漁獲制限で水揚げが大幅減となったのは、記憶に新しいところです。

需要と供給のバランスが崩れれば、相場がすぐに変動するのは当然の話です。


しかし、ヨーロッパでの消費が伸びていることも、その一因として挙げられていることが少し不思議でした。

何しろタコはデビル・フィッシュと呼ぶ位ですから、食べないという国も多いと記憶していました。

そこで少し調べてみたら、やはり「日本人が世界一のタコ好き」ということは予想通りで、他にもお隣の韓国や香港・フィリピン、ヨーロッパのイタリアやスペイン・ポルトガルetc.、中南米などと、タコを食べる国は意外に多いのですね。


まあ、宗教上の理由で食べてはいけないという物は、各宗教で肉・海産物・野菜・昆虫・人肉(カニバリズム!)、、、と様々ですが、我々が生きていくために多くの殺生をしていることも事実ですね。

食事の際の「いただきます。」は、食事をいただくというよりも、本質的には「命をいただきます。」なのです。

自分の命を永らえるために、犠牲なってくれている多くの命に感謝するということですね。



近年、化石燃料をはじめとして、鉄やレアメタル・レアアース、水産資源とあらゆる資源の問題がクローズアップされてきました。

科学の進歩と共に、エネルギー問題などは劇的・画期的変革を遂げるのだと思いますが、問題は「今をどうするか」ということで、そこに行くと議論が分かれるところで、原発再稼働の問題は極めて象徴的です。

これは米軍基地移転問題と実によく似た構造です。

「立地している地域は気の毒だ。でも、自分の街に来ては嫌だ。」「本当は反対だけど、仕事がなくなるのは困る。」という矛盾が多く存在します。


言い方は良くないのですが、これが「シャブ漬け行政」の結果としての姿なのです。

「立地を了解するために、町の困窮した財政に支援する。」「交付金が毎年入ってくることで思考が停止して、他の方法での町の活性化のことが検討されなくなる」など、「依存したくはないけど、他に何の方法もない。」と結論付けられ、思考が停止してしまうのです。

日本に唯一の存在だと思いますが、沖縄には「米軍基地への就職予備校」があります。

基地問題との矛盾の中で、若者の就職機会も少なく、やはり基地に就職した方が待遇もいいということで、基地就職を目指すことになります。

普天間基地返還は、問題のオスプレイが街中に墜落してからでは遅く、すぐに実現させて頂くテーマですが、尚且つ返還後にいかに多くの雇用を生み出すかという跡地活用のプランニングも進めておくべきことです。

基地返還という「結果」が出てから、「さて、どうするか?!」ではなく、「結果」を出していくプロセスにある今だからこそ、「返還→即日施工開始」となるようなアイデアを考え尽くしておく必要があります。



先日も書きました「ABC理論」は、心理療法家アルバート・エリス(Albert Ellis)によって論理療法の基本的なモデルとして発表されたものです。

A「出来事」からC「結果」の間に、B「考え方・信念」つまり「思考」があります。

この「思考」が良いものであれば、結果に対して良い感情が生まれ、悪い思考であれば悪い感情が起きます。

結果としての「C」は、人間に問題や悩みをもたらすものですが、原因である出来事「A」そのものではなく、それをどう受け止めるかという「思考や認知の仕方」の「B」が重要なファクターなのです。

つまり、出来事「A」そのもので「心を痛めたり」「気分が落込んだり」「思考が混乱する」といった結果「C」にはつながるのではなく、結果「C」に辿り着かせているのは考え方「B」であるというのが、論理療法の考え方です。

「B」は、非合理的信念・思考(イラショナル・ビリーフ)と合理的信念・思考(ラショナル・ビリーフ)に分けられ、非合理的信念・思考が人の悩みを引き起こすと論理療法では考えています。


この非合理的信念・思考を、合理的信念・思考に変え、事実の受け止め方が変われば、悩みは悩みでなくなって、「問題解決アプローチ」が変わります。


「日本の力」「日本人の力」は、まだまだこんなものじゃないと確信しています。

思考は常にノンストップ、フルスピードであれば、どんどん鍛えていけるものだと思うのです。

あらゆることを「最高の結果」とできるように、それぞれの課題を「いい方向・いい結果に向けて、考え抜く」という「問題解決アプローチ」に変えていきましょう!

必ず仕事力は格段の向上を果たすはずです。



2012.6.5.  ビジネススキル研究所  鶴田 慎一  拝