ゴールデン・ウイークはいかがお過ごしでしたか?

今年は9連休なんて人もいたようで、ウイークという単位を突破していますね。

私は昨夜、隅田川の『東京ホタル』を見てきましたが、川面を流れる10万個のLEDは圧巻でした。


ところで、せっかく楽しみにしていた計画が、交通事故によって最悪の日になったり、昨日の茨城・栃木の竜巻なども、楽しい連休気分から一転して大変な思いをされている方もいらっしゃいます。

また、アルプスでの遭難なども悲惨な出来事でした。

遭難された方を鞭打つつもりはないのですが、『悲観的準備を整えた者だけに楽観的行動が許される』ということを肝に銘じなければならないと、改めて痛切に感じた報道でした。



数年前、私は富士山に登ったのですが、初登頂ということもあって事前にいろいろと予習してからの登山でした。

その際、これが一番のポイントだと思ったのが、気象条件の変化や高山病などの体調不良などの際には、『迷わず必ず断念する』という勇気であり、それを事前に強く意思決定しておくことです。

楽しみな計画には、「前々から予定して」、「やっと仲間とスケジュール調整もできて」、「遠方からわざわざやって来て」、「次のチャンスがいつ来るのか判らない」、といった無理をしたくなるファクターが多く並ぶものです。

楽しみなことこそ、「何が不足したら止める」「こんな状況になったら止める」「世間に迷惑をかけることは避ける」という、悲観的要素を最初にしっかりと意思決定しておくべきなのです。

私の富士初登山は、お盆前の一年で最も暑い時期にも拘らず、8合目あたりまで登ると朝晩の気温は氷点下でした。

やり過ぎたかと思うほどの装備を持っていましたので、私は全く何も問題はありませんでしたが、途中で「ビーチサンダル」や「ハイヒール」を履いて登っている人も見かけて驚いたのを思い出します。



企業経営においてもやはり同じで、「新規事業」や「新規出店」などは楽しみなテーマですから、ポジティブ(前向き・積極的・肯定的)に進められます。

しかし、不採算事業や不採算店からの撤退となると、そのタイミングを逃して傷口を拡げてしまうということも枚挙に暇がありません。

前述のことと同様に、「思い入れ」や「ヤル気」があればあるほど、ある意味で危険だという側面があることを自覚しておくべきです。

実際にある企業で、「事業撤退」を決定した後で、その事業に強烈な思い入れを持っていた創業者が、陰で事業売却の邪魔をしていたということもあります。

経営戦略では、常にヒト・モノ・カネ・情報などの適正配分・再配分が重要であることは言うまでもありません。

「最も大事なことに優先して、経営資源を再配分する」ということと、それを機敏に進めるというのが、リーダーに課せられた命題なのです。



さて話は変わって、フランス大統領選。

社会党のオランド前第1書記が勝利し、左派大統領はミッテラン元大統領以来17年ぶりの誕生となります。

ドイツとの良好な関係を保っている現職のサルコジ大統領が敗北した上、ギリシャ総選挙でも「反緊縮」を掲げた急進左派連合が躍進、欧州危機再燃との警戒感が広がっています。

東京市場ではユーロが急落して、外国為替市場では一気にユーロ安が進み、結果的・相対的に円高となっていて、1ユーロが100円を切るのも目前といった感じです。

株式市場も海外株安と円高を材料に急反落して、日経平均株価は今年最大の下げ幅で、前営業日比261円11銭安の9119円14銭となって、値下がり銘柄数が全体の9割に達しました。



ことほど左様に、グローバル経済・ボーダーレス経済においては、世界全体の経済環境に大きく影響を受けてしまいます。

業績影響要因の中で「環境要因」については、知り得る情報に基づいて予測・推理していくしかありません。

やはり打つべき手は、『自社の経営力・人財力』をいかに高めるかということですし、いかに『ライバルとの差別化』を図るかということなのです。

人財力を高めるための大きな方策の一つとして、『人財教育』が挙げられますが、漫然とやっていては「薬を飲み続けているのに、効いているのかどうか解らない」というストレスを生んでしまうこともあります。

『人財教育プログラム』の中に、『市場分析』『競合分析』『戦略構築スキル』などのコンテンツを加えて、『ライバルとの差別化』や『業績を生み出す感覚』を研ぎ澄ませていくことが重要だと思います。

『実績こそ最大の説得力』なのです。


2012.5.7.  ビジネススキル研究所  鶴田 慎一  拝