昨日は新潟で、大光銀行さんの経営者セミナーでした。

降りしきる雪の中、70数名の様々な業種の経営者がお集まりいただき、大変熱心に受講される姿がとても好印象でした。

「トップがなすべき戦略構築と幹部・社員の育成」という内容で、<価値創造経済の時代>に経営者が何を重視して、どんな努力が必要なのかについてお話しました。


キーワードを列挙すると、
● いかに経営理念・方針に結束するか --- 価値観とは何か
● MISSIONに凝り固まることの重要性 ● 3C分析(Customer Competitor Company) ● 形式的マネジメントから本質的マネジメント ● 2ウエイ&メニー・ストローク&ディープ・コミュニケーション
● PDCA(マネジメント・サイクル)と目標達成力 ● 少し負荷の大きい目標に挑ませる ● 戦略性を共育(教育)する7つの視点 ● SWOT分析と差別的優位性の構築 ● 地理的条件を乗り越えるホームページ・チューンナップ
などです。



お話したいことはまだまだ山のようにあったのですが、時間の制約もあり、また次回には違う側面からの内容をお話したいなと思っています。

終了後の懇親会では、次々に名刺交換に来て頂き、短い立ち話の中でも随分新たな価値創造の切っ掛けができたとおっしゃっていただく方もあり、エキサイティングなひとときでした。

せっかくの新潟だから、「象門の二虎」--長岡藩小林虎三郎のお話も、そうなるともう一人の虎--吉田松陰、師匠の佐久間象山からつながる勝海舟、坂本竜馬、、、そして上杉鷹山、恩田木工民親、、、なんてお話もできたらよかったのですが、またの機会に譲るとしましょう。



昨日は新幹線で新潟入りしたのですが、群馬を過ぎてトンネルを抜けると、正に雪国。

暖かい車中から見える真っ白な雪景色は、とても風情に富んでいて、まるで水墨画の中を進んでいるような気もしてきます。

しかし、豪雪地帯の経済活動は大きな制約を受けますし、毎日続けざるを得ない「雪かき」「雪下ろし」は想像を絶する重労働で、特に降雪の多い今年は本当に御苦労されているはずです。


昨日はお話する時間が足りなかったので、ここで書きたいと思いますが、業績影響要因の<環境要因><競合要因><自社要因>の中で、環境については不変的要素です。

こちらから変えることができないのなら、厳しい環境も逆手に取って、それを「資源」とするなら「どんな価値が創造できるか」と考えてみなければならないでしょう。


私の人脈の中に、様々なハンディキャップを抱えている方が何人もいらっしゃいますが、例えば五感の中の何かが失われたり、著しく機能低下したとしたら、「その機能を補うこと」や「残った機能を研ぎ澄ますこと」、「それを逆手に取ればどんな価値が生み出せるのか」と考えることであろうと思います。

かく言う私も、昔から左耳が難聴で、時折コミュニケーションに支障を感じる時がありますし、目は「近眼&老眼」で不自由を感じることもしばしばです。

この程度の機能低下は、「人生円熟のプロセス」「健全なプラチナ世代へのファースト・ステップ」とでも、ポジティブに表現するのが妥当でしょう。



WHOで定めている「高齢化社会」というのは、全人口に占める高齢者(65歳以上の方)割合が7%以上になったことをいいます。

14%以上になれば「高齢社会」、21%以上になれば「超高齢社会」と呼び、御存知の通り日本は「超高齢社会」の世界トップ・ランナーです。

この環境は変えられないのですから、この不自由さや不利さこそ絶好のマーケティング・テーマと考えたいものです。



『不』の付く言葉は数々あります。

顧客の「不便」「不満」「不自由」「不利」「不審」、、、顧客サイドに立って丁寧に親身に考えれば、既存事業をブラッシュ・アップするにも、新規事業を検討するにも新たな着眼点が見つかるはずです。

たまに「『不』のマーケティング」をテーマに、研修依頼をいただくこともあります。

みんなでワイワイガヤガヤと知恵を絞るので、参加者の皆さんもとても明るく・活気が出てきます。

教育は「共育」です。

「『不』のマーケティング研修」は、事業内容・取扱い商品やサービスの内容などをしっかり踏まえて研修コンテンツを創っていきますので、ご興味のある方は是非メールを頂ければ幸いです。



2012.2.9  ビジネススキル研究所  鶴田 慎一  拝