昨日まで車で出張に出掛けていました。
まだ半分近くガソリンは残っていたのですが、とりあえず入れておこうと思い途中でスタンドに入りました。
ガソリンを運ぶためにガソリンを使っているということになるのですから、燃費を考えると「満タン癖」は良くないのですが、少なくなって気を揉むよりはいいと思って「満タン」にしました。
スタンドのお兄さんが近づくまでに灰皿を外して、ウインドゥをあけて、お兄さんに「満タンね。これもお願いね。」。
するとお兄さんは灰皿を受け取らずに、「お客さん、カードですか?現金ですか?」と言うので、「うん、カード。これもお願いね。」と再び。
「お客さん、カードを先に貰わないとガソリンが出ないんですよ。」
「お、カード出すから、じゃこれ。」
「いや、先にカードなんすよね。」
ついにイラッときて、「灰皿を先に受け取ってくれよ。片手塞がってカードが出せないだろ?!」
「あ、はい、、、」
しかしまぁ、些細なことでも融通の利かない人は意外と多いものです。
そこで本日のタイトル、『マーケティングとは、顧客の創造と維持である』、あのピーター・ドラッカー先生の言葉です。
「スタンドのお兄さんは、一人お客さんを失った」と、そんな大げさな話のつもりではなかったのですが、そのスタンドの400メートルほど先にもう一軒見つけて、「なーんだ、こっちの方が大きくてキレイじゃん。」と独り言。
何気なく料金表示を見ると、しかもこちらが2円/liter安い。
これで完全に私のハートに、「次回からはここで入れる」という「ポジショニング」が完了です。
結局このレベルの現場教育をやらなければ、経営者や上司の知らないところで、悪気なくお客様を失わせている社員が存在すると考えねばなりませんね。
3日間の出張中、連日温泉につかり「何としても肩を治したい」と、温泉でストレッチに励みました。
既に五本のヒアルロン酸局部注射にも耐え、温泉でも頑張ったのですが、その甲斐もなく、まだ五十肩の痛みから解放されません。
一年以上が経つので、かなり必死で治そうと努力しているのですが、、。
手ごわいですね、五十肩。
さて、今回も大好きな「現場歩き」をしていたのですが、広い工場ですので足にも頭にもいい運動になります。
毎月見ている場所なのに、「現場」というのは「改善」と「進化創造」の宝庫で、常に何らかの気づきを与えてくれます。
今回も前月の「気づきから生まれたアイデア」は、既に現場に形として現れていて、明らかにこれまでよりレベルアップしています。
しかも、「気づき」から「発案」に進み、「具体案」となる過程で、現場の人たちの「ワンモア」が加味されて、当初のイメージよりもっと優れたものになっていて感動でした。
「生産性アップ」「利益アップ」に貢献することと、「モラルアップ」という効果性副産物も生み出してくれていて、私の仕事好きに更に拍車を掛けてくれます。
いつも時間さえあれば、現場で撮影した写真やビデオを観ながら、「気づき」を「実像」にするためのイメージを創りにふけっていますが、これがまたマイ・プレシャス・タイム。
ところで、先週の金曜日には近年恒例となっている「ボジョレの会」をやりまして、10名あまりの仲間たちとボジョレ・ヌーボーを楽しんできました。
今年はぶどうが不作だと聞いていましたが、ワインの方は凄く芳醇・フルーティで、なかなかいい出来でした。
今回もお馴染みの「恵比元」(JR神田徒歩3分、地下鉄銀座線出口から徒歩7秒)でしたが、和食の名手:臼井哲也が作ったイタリアンがまた激ウマでした。
時々「エスニック」とか「〇〇風」だとか、私がわがままなことを言うのですが、常に専門店を超えるものを作ってくれるから凄い!
行ける方は「恵比元」で、フグや旬のものを食べてみてください。
「本物とはこれのことだ」とお分かりになるでしょう。
皆で「オルフェだ!」「いや、ジェントルだ!」「いや待て、凱旋門賞がやってくるぜ!」などと、(11/27追記、結果は恐るべしメス、ジェントルディンナ。その名は貴婦人ですが、鬼のように強いですね。)ワイワイガヤガヤとやっていたら、テーブルの上に大きなホールのイチゴケーキが登場。
「ん、何これ?!」と、ケーキを覗いてみると、メッセージ・プレートに『五十肩に負けないで、頑張ってー!』とあります。
「誕生日は先週だったけど、ちょうど先生は研修中だったから、今日に延期したんだよ。」と言われ、涙がチョチョぎれそう(スタッフより極めてオヤジ的表現との指摘あり)でした。
おっさんたちのハッピーバースデーの合唱の後、「じゃあ、キャンドルを消してちょうだい。」と言われ、数を見たら6本立っている。
「まだ還暦じゃねーよ。」と言うと、「よく見てよ、5本が長くて1本は半分の長さだろ?」 ----- なるほど。
とにかく仲間たちのサプライズって、本当に嬉しいものです。
ホントにそこには紛れもない「愛」があります。
さて、来年の日本経済への危惧については先日も書きましたが、外での商売が上手くいかないと、どうせだめだと内に籠ってしまう人がいますが、考えてみれば、景気が悪い時にこそお役立ちができるお客様がいるものです。
例えば、「景気連動型業種」と呼ばれるような業界もありますが、顧客の業績アップ・生産性向上・財務負担軽減のためのアプローチを考えてみれば、「厳しい時ならではの貢献テーマ」はたくさんあるものです。
再びピーター・ドラッカーの言葉を引用すれば、
『利益の原因と結果は全て市場か顧客にあり、企業内で発生するものは全てコストである』 『マーケティングとは、顧客の創造と維持である』
全くその通りです。
基本的市場戦略には、日用品など全コンシューマーを対象に大量に作り大量に売るという「マス・マーケティング」がありますが、大衆を捉えて大量生産というものは海外工場(カントリーリスクの低い場所)で作って、実際の消費地までのデリバリー・コストが折り合えばいいという考え方ができるでしょう。
しかし、対象が「マス」でない場合は、競合相手との区別を明確にするために、「属性」・「特性」・「品質」・「デザイン」などの「製品・サービスの差別化」をいかに明らかにするかということが大事になります。
「差別化」が重要であるのに、「属性」・「特性」・「品質」・「デザイン」・「ネーミング」・「キャッチコピー」などに、こだわりが薄い製品が多いのが気にかかります。
市場をセグメント(細分化)し、つまりターゲット市場を絞り込んで、最適な製品・サービスを提供する「ターゲット・マーケティング」を進めるには、こだわりこそ活路を見出すことにつながります。
「B to B」の場合は、特に上記が肝要です。
「B to C」「One to Oneマーケティング」では、このところ「マーケティング・リサーチ」機能強化に力を入れている企業と、それを専門に請け負う会社の台頭が目につきます。
正に『マーケティングとは、顧客の創造と維持である』ということで、顧客との良好な取引関係を推進するためには、取引プロセスや商談プロセス、購買履歴などのデータベース化とプロセス管理を進めるCRM(Customer Relationship Management)の重要性が高まります。
その上で顧客ロイヤリティを高めていくための、個客特性にマッチした製品・サービスを提供していくためのCustomer Value(顧客価値)、Cost(顧客の負担)、Convenience(利便性)、Communication(コミュニケーション):<4Cの追求>が大切です。
昨日の指導先もそうですが、私が帰る時に幹部の皆さんが玄関前で並んで見送ってくれます。
「私は身内なんだから、いいですから戻って仕事してください。」と言うと、「先生、ウチのポリシーなんだから、やらせてよ。」と。
素晴らしいホスピタリティーです。
「4Cの追求」と「顧客との良好な関係創り」に、強いポリシーを持っているのが強い会社の条件です。