ビジネススキル研究所公式ブログ

株式会社ビジネススキル研究所公式ブログ。鶴田 慎一 主宰。営業研修/ビジネス講演/社員教育/社員研修/方針発表会/各種講演に関する最新情報など。営業マインド強化合宿の情報も。公式Facebook

2012年09月

『「WIN‐WIN成立」は「ニーズ認識の一致」から』

先週政府から、あまり根拠が示されないまま垂直離着陸輸送機オスプレイの安全宣言が出されました。
大阪出張中の新幹線車中でニュース・テロップが流れ、タブレットで下書きを始めました。
東京に帰ってからは、またすぐに3日間の幹部研修に入るため、リリースは数日遅れです。


オスプレイは開発中の度重なる大事故で、Widow Maker(未亡人製造機)という不名誉なアダ名でも呼ばれています。
これまで30人以上の軍人が犠牲になっていて、機械やシステムの問題ではなく「操縦士の腕の問題」と言われたら、合点のいかないパイロットも多かろうと思います。
本家本元のアメリカでも、事故機種は飛行制限区域が設定されるのが当たり前なのだから、沖縄はじめ配備や訓練空域にあたる地域で猛反対されるのも自明の理というものです。


それにしても、原発事故の時といい今回といい、またも政府が国民に充分な情報を公開していないですね。
企業の不祥事などもそうですが、この「情報化の時代」に隠ぺいするということは、「ダメージを大きくすること」に直結するものです。
マーケティングの鉄則=正直の法則、つまり嘘偽りのないことでしか本当の成功はないということです。
権力の座にある者の驕りか、国民感情をコントロールできるという大きな勘違いか、お粗末な政治というほかありません。
テレビ番組に出演した政治家が、一生懸命にオスプレイの「航続距離や搭載量が優れている」ということを訴えているのをよく見ますが、「そうか、それなら賛成!」という人などいないのです。


国民のニーズは「安全の確保」なのですから、そのロジックではニーズに応えられていないのです。
ビジネスのみならず、利害関係を乗り越えて、最低でも「満足」できれば「大満足」というゴールに飛び込むためには、まずは「ニーズ認識の一致」からなのです。
この「ニーズ認識の一致」がなされない議論は、答えが出ないまま並行線を辿るか、一方の不満を押し切って「無理筋の成立」に向かうかしかないのです。
「竹島問題」にしても、互いの歴史認識がずっと平行線なのですから、「歴史認識が全く違うということの再確認」と「これまで両国間で行われてきた交渉や条約の再確認」が、「ニーズ認識の一致」の前提として必要なことでしょう。

ネゴシエーション(交渉)は、一方的な勝利ではWIN‐WIN(BOTH WIN)が成立しませんから、双方の容認可能な範囲の決着を求めなければなりません。
オスプレイ問題では、国民と政府とアメリカ軍の3者関係ですから、厳密にはWIN‐WIN‐WINのトリプルWINの成立が必要なのです。
オスプレイの事故と同様に、議論も「離着陸でトラブっている」という感です。
3者ともに100%の満足が成立しない以上、出来得る限りの情報公開をした上で、「問題・課題」に真摯に向き合うことが肝要です。

実はオスプレイは海兵隊型のMV22と、空軍型のCV22とがあり、事故を起こしているのは圧倒的に空軍型です。
日本に配備予定のオスプレイは全て海兵隊型のMV22で、ヘリコプターの事故率とは大差はないものです。
しかし、同じオスプレイなのですから、MVとCV何がどう違うのかが解らないのですから、まだまだこれでは説得力が足りません。

当然、軍事機密にあたる部分はオープンになりませんから、政治家にも知る由がないでしょうが、大事なことは「100%は無理でも、可能な限り国民の安全を守ること」、そのための「嘘偽りのない出来得る限りの情報を開示すること」でしょう。
MVとCVとでは、「ハード」「システム」「運用」で何が違い、なぜCV22の事故率が高いのかが説明されないと、根拠がないままの「安全宣言」となってしまいます。
現役ヘリコプターのCH46の老朽化と、問題児オスプレイの双方のリスクに同時にさらされているのが、今の沖縄の実態でしょう。
由々しきことです。

尖閣諸島問題も予想通りの展開になっています。
7/30の当欄にも『このままでは、尖閣諸島も中国が上陸作戦(漁船に見せかけて)を展開して、実効支配を狙うというのも十分あり得ることなのです。』と書きましたが、俄かに現実味を帯びてきました。
またもや政府と外務省のミスジャッジによって、東京都が提示する額の2倍の額で「意地の売買契約」をして、問題を大きくしてしまっています。

中国政府は各地での暴動の矛先が共産党政権に向くことを恐れ、沈静化に必死ですが、元をたどれば「正しい情報を与えない反日教育の産物」があの狂った暴動なのです。
国が国民に対して「嘘偽り」でコントロールしようとすれば、必ず後に大きな国家統治のリスクになってしまうでしょう。
「反日教育の申し子」たちが真実と向き合えば、多くの民族の統制が機能不全となり、「民族独立運動の再燃」「国家分裂の危機」になるのではないでしょうか。

中国が世界経済のキー・カントリーであることは、紛れもない事実ですが、カントリー・リスクに対するマネジメントも疎かにしてはならないのです。
ある意味で、「情報化社会における国家統治の未熟さ」には注意が必要です。
私とお付き合いのある多くの会社が、中国に進出していますが、今一度「クライシス・マネジメント」の再チェックをして頂きたいと思います。
我々は多くの犠牲を払った3.11から、重要な教訓を得ました。
想定レベルが低すぎであるのに、「予期せぬことであったから想定外」と言うのは詭弁に等しいということです。

我々日本人は、今回の暴動の仕返しで日本にいる中国人に酷いことをするような人はあまりいないと思いますが、まだまだ成熟とも言いがたいところです。
かく言う私も、たまに行く中国系のお店で「尖閣諸島はどこの国のものか?!」と、たまに聞いてみたい密かな衝動を覚えますが、そこは大人ですからわざわざ「民間レベルの喧嘩」になるようなことはしませんが、、、。
この日本人としての心理的要因の影響は大きくて、実際に多くの中国系のお店の売上が、かなり落ち込んでいるようです。

「WIN‐WIN成立」は「ニーズ認識の一致」からですので、まずは顧客ニーズを掴めるだけ掴んで、こちらの要望もしっかりと伝えて、「健全な大人」のビジネスを展開してください。
このスキルをモノにした人を、「タフ・ネゴシエーター」というのです。


幹部研修明け早々ですが、これから千葉県の銚子で3日間の経営指導です。
犬吠埼から太平洋を眺めたら、あの幕末の吉田松陰や坂本竜馬の国を憂う気持ちが甦りそうです。
「疲労困憊などと言っている場合ではないぞ」、自らを鼓舞しています。

2012.9.24.  ビジネススキル研究所  鶴田 慎一  拝

★歴史に学ぶ日本型経営の真髄★

今日は昨日までの合宿研修明けで、頭は少しボーッとしていますが、先週初めに五十肩の痛みがひどくて、肩の関節に直接ヒアルロン酸を注射してもらい、11ヶ月に及ぶ肩の痛みは少し緩和しました。
注射嫌いの私なのですが、流石に寝返りで目が覚める痛みには耐えられず、意を決して注射を選択したのですが、意外にも全く痛くなくて、しかも直後から肩の可動域が広がっているのを実感。
あと数回ヒアルロン酸を打ってもらい、来月あたりは一年ぶりのゴルフに行きたいものだと思っています。

先週はセミナーや研修の間隙を縫って、国際物流総合展2012(東京ビッグサイト)に行ってきました。
直接的には、ヤマト運輸さんからご招待状を頂いたのが、今回行く切っ掛けとなったのですが、やはり三現主義、「現場で現物に触れて現実を知る」ですね。
この目で見て、この手で触れるということは様々なインプレッションを大きくしてくれます。
テクノロジーやシステムの進化や変革は、想像以上に興味深く、まだまだロジスティクス(Logistics)の発展性を感じさせるものがありました。

ヤマト運輸さんのブースでは、沖縄で国際物流のハブ化を推進するなどで、立地的観点からも沖縄経済を後押しするという意味でも、非常に意義のあることだと感じました。
搬送やピッキング、物流に付きものの包装システムや緩衝材などについても、絶え間なく進化が続いていることがよく解ります。
「新技術」「コストダウン」「エコロジー」「安全」、、、様々な企業が、自社の特性やコアコンピタンスを磨き上げようとする努力が滲み出ているようでした。

「物流」とは、「物的流通」あるいは「物資流動」の略ですが、輸送・保管・荷役・包装・流通加工が「物流5大機能」です。
「生産活動」から「消費」までの間は、全て何某かの物流での価値形成が重要となり、例えば「産地から新鮮さを届ける」・「低コスト・低価格実現のために最適な配送方法」といった付加価値を提供することがミッションです。
ロジスティクス(Logistics)とは、「物流の効果性追求と合理化追求」ということです。

正に元々は兵站(へいたん)=Military Logisticsというのが、ロジスティクスの原点で、戦争での
部隊の作戦行動に伴う移動や物資の支援をする活動です。

今から2500年も前に、孫武によって書かれた「孫子」の中にも強調されています。
ゲームではない本物の戦には、リプレイもリセットもないわけですから、勝つか負けるかの戦いの五つの基本条件と、敵との比較七条件を「孫子」では『五事七計』としています。

<五事>とは、
『道』・・・・・主君と民を一心同体・一枚岩にするもの
『天』・・・・・季節・天候・昼夜などの時間的条件
『地』・・・・・地域の広さ・形状・距離・行程などの地理的条件
『将』・・・・・知謀・信義・仁慈・勇気・威厳など将の器量
『法』・・・・・軍の編成・職務職責分担・軍需物資など軍政管理条件
です。
<七計>については、また次回にでも書くとして、『天』『地』『法』とも兵站=Military Logisticsにダイレクトに関わるもので、戦争そのものの優劣・勝敗を左右する重要なものだったわけです。
やはり、何をとっても「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」ということになりますね。


「歴史に学ぶ」と言えば、来年一月の話ですが、中小企業大学校の人吉校で『九州・沖縄経営者塾★歴史に学ぶ日本型経営の真髄★』という講座があります。
前半は、「歴史から学ぶ日本人の経営力」というタイトルで、講師は歴史家の加来耕三氏です。
骨子は、(パンフレットより引用)
『経済のグローバル化や雇用の多様化等に対応するために取り入れられた欧米型の成果主義は、現場軽視を招き、日本型経営の強みの一つである共働する人材力、ひいては、経営そのものを弱体化させたと言われています。
経営者や社員が自信をなくしている今、まさに、危機を乗り越えてきた歴史に学ぶ時です。
ここでは「使えない歴史は意味がない」と主張する加来耕三氏に、歴史から見た日本人の経営力(・危機を乗り越える力・企業永続の源泉)についてお話しいただきます。』


加来さんの話を受けて私が、後半を「改めて日本型経営を学ぶ」というタイトルでお話することになっています。
同様に骨子は、(パンフレットより引用)
『日本型経営は、事業を継続させるために人財を育成していくことを重視していました。
知恵も技も持った人材を社員として育成しています。
ここでは、歴史に学んだことを自社の経営(・日本型経営の要諦・自社の経営力を考える演習)に活かすよう学びます。』


日本型経営・日本的経営とは、日本の経営慣行を指す言葉ですが、1958年にジェイムズ・アベグレンの著書『日本の経営』で、「終身雇用」「年功序列」「企業別組合」の3点が日本的経営の特徴とされました。
これは、あくまでも「世界経済史上の二度とない奇跡」=「日本の戦後復興の凄さ」をアメリカの学者が分析したということです。
改めて現代社会を生きる我々が、「これが日本型経営だ!これが経営の神髄だ!これが日本の底力だ!」というものを、世界に示していかなければならないと思います。


前日入りして「人吉温泉」「球磨焼酎」を満喫して、そしてこのテーマ、、、来年のことながら何だかエキサイティングで、楽しそうで、ワクワクしてきます。
と、その前に明日ヒアルロン酸を打ってから、大阪に行かなければ、、、。



2012.9.17.  ビジネススキル研究所  鶴田 慎一  拝

『何に「フォーカス」するのかがSBUの核』

このところの「いじめ報道」での教育現場やそれを管轄する教育委員会の対応に、憤懣やる方ないという人も多いと思います。

教育の原点に立って考え直す必要がありますね。

幼い頃から「将来の楽」を教え込み、「効率的点数稼ぎ」を身につけ、「利己の有益性と利他の損」を覚えていけば、あまりいい大人には育たないでしょうに、実際はそのようにしてしまっている学校や家庭が多いようにも思います。



本来、教育は「知育」「体育」「徳育」が3原則のはずですが、戦前の「修身」や戦後の「道徳」という「徳育」が弱くなっています。

私が小学生の時に、親が塾に通わせてくれました。

本人は行きたくなかったのですが、親心としてはちょっとでも優秀になってくれればという想いだったのでしょう。

ところがこの塾の指導スタイルは、学校の教科書は一切使わず、試験問題なども無視して、徹底的に基礎教育を叩きこまれるものでした。



まずお勉強の前に、履物が1センチでも揃っていなければ、全員が入り口に整列して、「何故できないのか」「履物を揃えることの意味は何だったのか」、よーく反省させられてから、やっと着席。

教育現場を定年退職されたおばあちゃん先生から、「履物を揃えるというのは、自分の心を揃えることです!心も揃えられない子は、机に向かう意味なし!」と一喝されて、ビビりながら正座で机に向かいました。

そして、習うのは例えば「今週中に全国の都道府県名と、都道府県庁所在地を漢字で書けるようにしなさい!」とか「アジアの全ての国の名前と首都の名前を覚えてきなさい!」とか、「中尊寺の金色堂に眠っている3体のミイラは誰ですか?」とか、いささかユニークでした。


先生の家は毎年春と秋に障子の入れ替えが行われて、春から秋に掛けては障子が「簾戸(すど)」に換わるのですが、「何故、簾戸がいいのか考えて!」なんてのもありました。

当然私は、「はいっ!日本の夏場の高温・多湿な気候・風土から考えますと、簾の隙間から通風も確保でき、また簾そのものの分子構造が多くの空洞を持っているため、湿度が高い時は水分を吸収し、湿度が下がれば水分を排出するという機能を持っているからです!」(あ、嘘つきました、、、そんな風には答えられませんでした。)

本当に本質とは何かとか、意味と意義を理解しろとか、素晴らしい教えを頂いた割に不真面目な奴でしたが、、、。

でも、道徳と雑学のベースは幼い頃の両親の躾や教えと、小学生の頃のこの先生の教えが、今でも中核にある気がします。


「ただのお勉強スタイルの研修はやらない」「徹底的に本質を考え、価値観の成長を目指す」、というのが私の口癖です。

「ノウハウ」「ハウトゥ」を覚える前に、意味と意義を理解して「価値観形成」にこだわる。

前回も書きましたが、危機感・問題意識は日常的に培っておかないと、いざという時には間に合わず、正常な危機対応ができないものです。

そのためにも、的確で素早い対応をするためのベースとなる「価値観教育」が重要なのです。



ところで、先週末は富士山の麓の「ビヨンズ」という会社で「管理職戦略思考力強化研修」を行いました。

前日に早めに伺って、後藤社長直々のご案内で工場見学をさせて頂き、素晴らしいポリシーと金属コーティングや金型・治工具などの特殊技術の工程を隅々まで拝見しました。

特に金属の強度や硬度などの特性を10倍20倍の領域に高めていく真空蒸着コーティングなど、我国屈指の技術です。

社名のBeyonzも英語のBeyondからの造語ですが、「あらゆる時代や課題を越え続けて、ブレイクスルーを続ける」という想いの現れ。

製品名の「QLIMAQ」(クライマック)も、クライマックス(CLIMAX)---つまり「絶頂に達する」という言葉から名付けています。

その名の通り、まだまだあらゆる産業技術の進化に貢献できるテーマが、どんどん出てきそうな予感がする素晴らしい会社です。

毎年着実に増収増益を続けている超優良企業であると共に、その「価値観」が超優良企業です。

創業から75年で既に従業員規模も500名(世界ではもうすぐ1000人にもなるでしょう)を超え、売上や利益規模でも優秀な会社ですが、凄い一言に出会いました。

【 Growth with our policy “not to make ourselves bigger” 】
<大きくしないというポリシーによる成長>です。


深いです。

売上や利益や社員数、時価総額といった規模追求は、決して第一義ではない。

社会や顧客に「最高」や「最新」を提供するよりも、常に「最適」であることにフォーカスし続ける。

品質や価格・納期など、常に「最適バランス」のものが「顧客の最適」につながるのです。

会社によっては品質へのこだわり方を間違えて、過剰品質で「良すぎて売れないモノ」を作ってしまったり、コストダウンにこだわり過ぎて大事なところに手を抜き、結局大きな損失につながるようなケースは枚挙に暇がありません。



「理念に裏打ちされた揺るぎないチーム」で、徹底的にOptimize(最適化)にこだわっていく。

この思想が貫かれているから、高品質・技術力・フレキシブルな生産対応力・製品の高度な耐久性・顧客のコストリダクションが生み出されていくのです。

そして、この思想が貫かれているから、クラフツマン魂が育っているのです。

タイトルに書いた通り、『何に「フォーカス」するのかがSBUの核』なのです。

SBU(Strategic Business Unit)=戦略的事業単位を考える時、儲けや効率は確かに考えますが、「理念に裏打ちされた揺るぎないチーム」で最も大切にしたいことに「フォーカス」できていますか?ということに、まずはこだわりたいですね。



ところで、私が親しくしている某上場企業の役員の和田さんとの先週のメールのやり取りで、「明日から、富士山の麓の会社に行くんですよ。」と書いた私のメールに、


「私も明日の夜から会社の連中と富士登山です。
生まれて初めての登山が富士山です。
練習登山もしていないのに大丈夫ですかね?
今度お会いしたときにでも、頂上まで行けたかどうかお話しします。」


「ワオ、初登山が初富士山!河口湖から?須走?4通りあるけど。
和田さんはメタボじゃないから、大丈夫ですよ。」


「私も似たようなものですが、一度だけの経験で知ったかぶると、
① 頑張り過ぎず、チンタラ登る。
② 高山病の自覚症状があったら、即、勇気ある撤退決定。
③ 9/1から富士は冬山ですから、荷物を増やさないように一枚ずつ重ね着していき、徐々に寒さに対応していく装備を。(夜の8合目は0度位だと思います)
④ 地震情報に注意!火山性地震から噴火までの猶予は数時間かも。
⑤ とにかく装備を最小限にしないと、荷物に体力を奪われます。
⑥ 山頂に辿り着いたら、多少しんどくても御鉢巡りをして、三角点へ。(厳密には三角点が山頂ですからね)
⑦ 下りは一歩で10メートル位行けちゃいますが、足が棒になります。
⑧ よく寝て、休んで、チャレンジしてください。」



ある会社では毎年、その年の新入社員と前年の挫折者を、新人研修の一環で富士登山をさせています。

富士山は、登るだけでも素晴らしい研修になるんです。


準備から段取り、スケジューリング・工程(行程)管理、達成感、全てが仕事と通じるものなのです。


『自分の足で苦労しながら、日本で一番高い場所まで辿り着いてみる。富士山の醍醐味に「フォーカス」する!』



あ、たった今、前述の和田さんからメールが届きました。


「おはようございます。
無事、富士登山山頂制覇しました。
ご来光も拝むことができました。
先生からのアドバイスでチンタラ登る・荷物を増やさない、などを励行した結果でしょう。
高山病もひどくならず頂上まで行けました。
10人で行ったのですが(私が一番年長です)、3番目に山頂到着で、みんな驚いていましたね。
想定外だったのは下山がけっこうしんどかったですね。
なんせ寝ていないですから・・・。
まっ、いい経験になりました!!」


Congratulations! やりましたねー!立派!


私も暫くハードな日程が続くのですが、まだまだ5合5勺目(年齢に掛けてみました)、また気合い入れて書こうと思います。



2012.9.10.  ビジネススキル研究所  鶴田 慎一  拝

<Do Right Things.>&<Do Things Right.>

昨日まで信州に行っていましたが、まだまだ残暑とは言いながらも、夜はもう秋を実感するほど涼しくなっていました。

二日に亘って、顧問先の役員会とマーケティング戦略会議を行い、脳ミソの疲労もMAXになりながらも、『新たな勝利の方程式を創る』というのは大変やりがいのある苦労です。

帰りの新幹線車中で、この原稿をタブレットに書き込んでいたのですが、移動中に仕事をしていると、移動時間がアッという間に感じられるのがメリットですが、疲労の増幅がデメリット。

しかし、9月に入ってからの軽井沢はやけに混んでいましたねー。

きっと、夏休み明け狙いのお客様がセカンド・ピークを創っているのでしょう。



ところで、先週末はE社の幹部研修でしたが、この会社は今期の業績も順調で、業界ナンバーワンの業績を今期で確実に達成出来そうな素晴らしい会社です。

しかし、E社の社長からご依頼いただいた内容は、概ね「役員は勿論のこと関連会社の社長から社員の隅々まで、今の現状に私と同一レベルの危機感・問題意識を持ってほしい」というものでした。

繰り返しますが、業界ナンバーワンの業績の絶好調の会社です。

この数十年間多くの経営者の方々とお付き合いしてきましたが、こんな順風なタイミングで、本気でこの言葉を言う経営者は本物だと実感します。

「絶好調の時にこそ、油断や驕り・慢心が生まれ易いもの」とは、皆様もご存知でしょうが、わかっているのにやってしまうのがまた人間の性(さが)というものです。

E社のY社長のハイレベルな危機感・問題意識と、経営トップとしての使命感はきっと幹部を通じて全社に浸透していき、より強い会社へと歩を進めることになるでしょう。



十年ちょっと前のことになりますが、三ヶ月に一度、50人位の経営者に集まってもらい、「倒産研究会」をやっていたことがあります。

エグいテーマではありますが、「実在の倒産企業」の生情報を「倒産した時の社長本人」をゲストとして来ていただいて、その倒産の真実の原因分析をすることで、失礼ながら反面教師になってもらうというものです。

私が『ゲスト講師』の人選や出講交渉までやっていたので、通常の交渉とは違ってとんでもなく大変で、さすがに二年ほどで「倒産研究会」はやめましたが、メンバーの経営者の方々は口々に「成功事例は確かに経営上の参考になりますが、こちらは経営者としての使命が改めて魂に響いてきますね。」とおっしゃっていました。

そうです!どんなにいい会社でも、倒産確率ゼロということはあり得ないし、しかも名だたる有名企業の倒産の実例からは様々な教訓が得られました。

倒産分析をしていると、まざまざと見えてくるのが、その会社の絶好調の時に「倒産原因」が生まれているということです。

「勝っても、いつかは負ける官軍」なのか、「勝って兜の緒を締める」のか、どちらになるかは「その時の真実の自分次第」でしょう。



そういえば先週のE社の幹部研修の前乗りで、ホテルにチェックインしてから夕食に行ったお店。

入り口の「モンドセレクション金賞受賞」の表示をみて、好奇心が満ちてきて入店。

カウンターに座り、なかなかお洒落な店だなと思いつつ、女性スタッフの「あっ!」という声を聞いて目をやると、床に転がるフランスパン。

「落っことしたんだー」と思った次の瞬間、彼女は早業でパンを拾い上げ、私の目の前で洗い始めました。

「ギョッ」 として見ていた私に気付くこともないまま、洗ったパンをカットしてオーブンへ。

皆様の予想通りでしょうが、「パン、お待たせしました!」と、テーブル席のお客様のもとに運ばれて行きました。

もしや八丁堀の中村主水セレクションか、、、ギルティ。



見られていることを意識していない人は、悪気なく失敗をしたり、原因がわからないまま嫌われたりするものです。

誤解されては困りますので念のため書きますが、「見られている時は正しいことをして、見られていなければサボる」のも、本人は上手くやっているつもりかも知れないのですが、必ず「誰かに見られている」ということです。

仮に「完全犯罪」を行った犯人がいるとして、「誰も見ていない」としても「本人は確実に目撃者」なのです。

この判断の瞬間が、本人の「価値観レベル」が露呈した瞬間なのです。

『誰も見ていない』はあり得ないのです、少なくとも『自分の正義の眼』が見ているのです!



経営者は<Do Right Things.>---正しいことを行え!

全ての従業員は<Do Things Right.>---正しく業務を推進すべし!

今一度、肝に命じて仕事に向き合いましょう!



2012.9.5.  ビジネススキル研究所  鶴田 慎一  拝

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