14日に大阪に移動して「営業マインド強化合宿」、17日夜に新幹線で新八代経由で人吉に入り「中小企業大学校 管理職研修5・6月で6日間コース」、21日から福岡移動で企業内の幹部研修と、10日間に亘る遠征が続きまして、流石に疲れ果てました。
途中17日に、以前のお役立ち情報に書かせて頂いたコンサルタントの神戸健二先生(2011.11.29.新着)の訃報が入ってきまして、大変なショックでした。
出張に出掛けた14日の東京駅に向かうタクシーの中で、運転手さんが「お医者さんが、この時期は気候的にも死ぬ人が多いんだと言ってました。実はウチの女房も、、、」と湿っぽい話をされていたのを、これを書きながら思い出しました。
後で考えてみると、神戸先生からのメッセージだったのかなと思ったりもします。
改めてここで、心よりご冥福をお祈りいたします。
長期療養中の中でも、昨年11月の末には新宿で美味しいお酒を酌み交わしながら、「上杉鷹山に匹敵する『恩田木工民親の<日暮硯>』も書いてよ。僕の郷里の誇りなんだから。」とおっしゃり、「僕は今は治療に専念するから、鶴田さんが書いてよ。」ということになりました。
2011.12月7日・9日の二回に分けて、新着に<日暮硯>を書かせて頂きました。
その後は「信州松代の真田幸広と恩田木工の墓参りに行こう。」と約束し、その後の闘病の様子やスケジュールなど、メールでのやり取りが続きました。
松代での墓参りとお酒と蕎麦の約束、、そして、お会いするたびに仕事の「現場力」の話で盛り上がったのが、脳裏に焼き付いています。
近いうちに神戸先生の「魂」とともに、信州松代に行ってきたいと思います。
旅立ちの日の14日の新幹線車中は、乗客の90%以上が眠っていて、「皆さん、お疲れなんだなー。」と現代のストレス社会が投影しているようにも感じました。
トイレに立って席に戻ると、私の真後ろに体重を<トン>で言えそうな巨体の人が、まるで猛獣のようなイビキをかいて寝ていました。
すぐにイヤホンを突っ込んで、音楽を聴きながら仕事をしていたので、気にしなくて済みましたが、、。
私はいつも新幹線の中など、移動中の時間に仕事をしていることが多く、そのメリットは「時間が経つのが滅法早い」こと。
常に物事のプラスの側面に照準を合わせていく「ポジティブ・サイコロジー(前向き心理学)」で思考すれば、移動や待ち時間などのネガティブな時間も前向きなものに変化していきます。
「お客様からのクレーム」→「我社への信頼度を高めるチャンス」、「上司に叱られた」→「自分のレベルアップへの期待の表面化」、という捉え方ができれば、いつもポジティブな出来事に囲まれていることになります。
さて新大阪に到着して、いつものホテルにチェックインして、部屋に入ると「?!、やけに寒い!」。
エアコンの設定温度を見ると「23℃」。
外から到着されたお客様が、涼しく感じるようにということかも知れないけども、この電力危機の中では「社会正義を根幹に据えてこそ、正しいビジネス」でしょう。
その後しばらく部屋で仕事をして、FAXを一枚送信してもらおうとフロントに行き、待っている間に風邪を引きそうなほど冷房が効いているロビーをすぐに退散。
後で「部屋もロビーも、あんなに冷やしているのは、常識を疑われますよ。まずは、ホテルスタッフの制服をクールビズ対応にしないと、皆しっかりとスーツ着込んで、ネクタイ締めていてはできませんよ。」と伝えました。
流石にすぐに設定温度は上がっていたようなので、対処していただいたようですが、ホテルスタッフの制服をクールビズ対応にしないと、いい仕事はできませんね。
政府は「なし崩しの原発再稼働」に大きく舵を取っていますが、全国の電力事情を考えれば、ポロシャツなどでのクールビズ対応は、以前「未常識」だったものが、昨年来「常識化」したもので、徹底的に実践すべきことです。
「ブラックアウト」が起こった時は言うまでもなく、「計画停電」の実施だけでも経済には大きなダメージを与えます。
私は昨年来、啓蒙のためにもスーパー・クールビズを実践していますし、先日伺った福岡の会社では、凄くセンスのいいポロシャツ・ユニフォームにしていました。
人も服装も「爽やかさ」を求めていきたいものです。
話は変わって、また新幹線車中に戻るのですが、座席の前にあった既に先月読んだ「WEDGE6月号」の見出しに目がいきました。
メインキャッチに「来るか地熱発電ブーム」、そうです、日本の地熱資源量は世界第3位なのです。
日本は世界中のプレートの収束点であり、火山国であることでの災害が多いことは周知の事実ですが、ポジティブ・サイコロジーで考えれば、大変な潜在エネルギーを保有しているのです。
地熱資源の多くは「国立公園・国定公園」にあり、自然破壊を防ぎつつ規制緩和をしていかなければなりません。
縦割り行政で「電源を確保したい経済産業省」VS「自然を守る環境省」という綱引きをしているような時ではないし、あの原発大事故を経験しても「CO2排出ゼロ」「廃棄物ゼロ」のクリーンエネルギーよりも、原発再稼働を重視している日本政府には諸外国からも奇異な目を向けられているでしょう。
無論自然破壊を容認するのではなく、両立させた上でコスト・パフォーマンスも高めねばなりません。
地熱発電のコスト高を指摘する人もいるようですが、原発事故の処理費用や未だ確立されていない核廃棄物の処理など、将来に先送りされているリスクの想定コストを考えれば、地熱発電はとても安価で安心なエネルギーのはずです。
しかも、地熱発電技術やタービンなどの製造技術では、日本は圧倒的に世界をリードしているのです。
政治家も官僚も、もう「できない理由の作文名人」を卒業して、「できる方法を機敏に決めて、すばしっこく展開する人」になってもらわないと、本当に困った国になってしまいます。
以前TV番組でもやっていましたが、アイスランドでは地熱発電でできた温水をパイプラインで街に送り、各家庭は温水暖房完備でした。
アイスランドというくらいですから、とても寒い国ですが、温水による輻射熱ですから体にも全く無害な暖房で、TV画面に映っていた初老の紳士は部屋の中で半袖Tシャツだったのを覚えています。
日本の技術は世界一なのです。
このおじさんが半袖でいられるのも、ほとんど日本の技術で作られたプラントから生まれた電気エネルギーと余った温水の恩恵なのです。
私たち一人一人が誇りを持ち、声を上げ、行動を起こしていけば、この国を三流国に陥らせることはないはずですし、世界に貢献する国家として大きな価値を示すことになるでしょう。
人吉から博多に移動する前に、人吉城の人吉城歴史館に立ち寄ってから、九州新幹線新八代駅に向かいました。
人吉城歴史館の中に謎の地下室があり、とにかく寸暇を惜しんで、それを見たいと思い行ってきました。
また次回にでも少し書いてみたいと思っています。
2012.6.25. ビジネススキル研究所 鶴田 慎一 拝