ビジネススキル研究所公式ブログ

株式会社ビジネススキル研究所公式ブログ。鶴田 慎一 主宰。営業研修/ビジネス講演/社員教育/社員研修/方針発表会/各種講演に関する最新情報など。営業マインド強化合宿の情報も。公式Facebook

2012年03月

『鉄の女:マーガレット・サッチャー』

まだ桜の花も咲かないというのに、今朝南シナ海で台風1号が発生したそうです。


まだまだ暫くは日本に上陸するような台風は来ないのでしょうが、考えてみると台風は年間のほんの3~4ヶ月を除いて発生しているのですね。


日本は地球の4つのプレートの集積地ですから、地震や火山噴火に台風などの被害が多いのですが、今年は大きな天災が発生しないことを願うばかりです。



さて、先日久しぶりに映画を観てきました。


第84回アカデミー賞で主演女優賞とメイクアップ賞を受賞した、話題の映画『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』です。


マーガレット・サッチャーを演じるメリル・ストリープが実に名演でした。



ご存知の通り、マーガレット・サッチャーはイギリス初の女性首相として強力なリーダーシップを発揮しましたが、「鉄の女」と呼ばれるほどの強さと、その裏に隠されたトップリーダーの孤独な一面とのコントラストが、この映画を素晴らしい人間ドラマに仕立てていました。


メリル・ストリープのメイクアップは、実に何十年の年齢幅を見事に表現し、流石はメイクアップ賞だというものでした。



マーガレット・サッチャーは食糧雑貨商の家に生まれ、家訓であった「質素倹約」「自己責任・自助努力」の精神は、その政治信条にも強く織り込まれていたようです。


サッチャリズムと呼ばれていますが、サッチャーは新自由主義的な経済改革を推し進めて、電話・ガス・空港・航空・水道等の国有企業民営化や規制緩和、金融システム改革などを強いリーダーシップで断行しました。


さらに改革の障害となった労働組合の影響力も抑え込み、所得税・法人税の大幅な税率の引き下げを実施して、消費税は1979年に従来の8%から15%に引き上げました。


ホテルでIRA(IRISH REPUBLICAN ARMY、アイルランド共和軍)による爆弾テロに遭うなど、物語は波乱万丈の展開を見せます。


フォークランド紛争勃発の際の政治決断のシーンなどは、どこぞの国の防衛大臣に見せなきゃならんなと思います。



その後、労働党のトニー・ブレア政権によって、行き過ぎたサッチャリズムでの弊害の是正が行われたのですが、政治・経済改革などの喫緊のテーマは、何だか今の日本の状況に似ている感ありです。


かつて「鉄の女」と呼ばれ、最も手ごわい政治家と称されたサッチャーが、数年前から認知症を発症し、夫のデニス・サッチャー氏が他界したことも忘れるほど記憶力が減退しているシーンには悲哀が漂います。


全般的に実に繊細なタッチで描かれていて、いい作品ですから、まだ観ていない方には、是非お勧めしたいです。



サッチャー語録を調べてみると色々あるのですが、彼女の『全体最適の論理』への強い意志を象徴するのが、
「あなたの旗は赤旗でしょう? わたしの旗はユニオンジャックです。」
国にとって最適の判断のためなら、あえて敵を作ることも構わないという、政治家としても勇気のいる一言ですね。

国も企業も大きな変革を成し遂げるには、『全体最適の論理』と『鉄の意志』が必要です。


換言すれば、「国旗」「社旗」を守り通すためにベストな政策を断行するということです。



ついでに語録をもう一つ、
「言ってほしいことがあれば、男に頼みなさい。やってほしいことがあれば、女に頼みなさい。」
ウーン複雑なれど、けだし名言。


特に幹部・上司の皆さんは理屈ばかり捏ねていないで、部下たちに成果を見せつけるような「実践行動」に邁進していきましょう!



2011.3.29.  ビジネススキル研究所  鶴田 慎一 拝

スキルも業績も『志』によって磨かれる

昨日、長野出張から帰ってきましたが、3月下旬と言えどもまだまだ信州は寒いです。

親しい会長さんから土産にもらった「ふきのとう」がもう激ウマで、「うん、春はもう間近だ。この風味とエグ味が絶妙!」と独り言を言いながら、昨夜は「ふきのとう」をつまみにチビチビとお酒を飲んでおりました。



地球温暖化といいながらも、ある学者が「今は千年に何回かしかない地球寒冷期に入っている可能性が高い」とおっしゃっていたのも頷けるような、今年は何だか例年以上に寒い冬でした。

逆にアメリカでは桜が2週間も早く咲いたそうですから、単純ではないですが、、。

珍しいことに今年は「梅と桜の揃い踏み」になりそうですし、華やかに花が咲き乱れれば春の喜びが倍増ですね。



長野の往復の新幹線車中で、㈱ビーテック社長の樋口健二さんが書かれた『あとで後悔しない「いい家」の建て方』(学研)を読みました。

樋口社長は、1月に私の講演を聴きにいらしていただいた方で、本は知り合った直後に購入したのですが、このところの忙しさと読みたいと思って買っている本がいつも20冊位積み上げられているので、2ヶ月も経ってからやっと読めました。


「戸建て」にせよ「マンション」にせよ、「家を買う」とは一般的には「人生最大の買い物」です。
でも裏腹なことに「3軒目を建てて、やっと納得いく家が実現する」という話も聞いたことがありますから、この本のタイトル通り「あとで後悔しない家」を建てるためには「勉強」も「情報収集」「ケーススタディ」も重要ですし、「信頼できるプロのアドバイス」も貴重です。

正にこの本にはプロのアドバイスが詰まっていますから、これから新築やリフォームなどお考えの方(でなくとも)はご一読をお勧めします。



私も二十数年のコンサルタント・キャリアの中で最もお付き合いの多い業種の一つが「建設・住宅関連企業」ですから、全国都道府県のほとんどにお付き合いのある「優良住宅業者さん」があります。

一言で言えば「優良住宅業者さん」とは、前述の「納得いく家を1軒目で実現していただく」という思想と、「レベルの高い顧客満足水準=顧客感動」というボーダーを持っています。


そのための手段として、「お客様の立場に立った対応」「お客様目線での情報開示」「常に安心を提供するためのホウレンソウ」ができています。

当然、それを実現するためには社員教育に非常に力を入れている会社でなければ、「レベルの高い顧客満足水準の実現=顧客感動」もできなければ、「優良住宅業者さん」にもなれないということです。


教育の課題は「工期」「スケジュール」「資金・返済計画」「構造・工法」「素材」「デザイン」「法務」「ビジネスマナー」、、、と多岐に亘ります。

しかし、どんなに知識が蓄積できたとしても、肝心なのは最重要テーマである『志』をどこまで磨き上げているかということでしょう。

お客様が「オタクの会社なら自信を持って知り合いに紹介できる」と言って下さるかどうかは、会社そのものと営業や工事などの各担当者の『志』で決まると言っても過言ではないでしょう。


住宅関連企業の方が樋口社長の本を読んだら、きっと90%以上のことは「知っている」「解っている」ことだと思います。

しかし、100%「やっています」「できています」でなかったとしたら、圧倒的な差があるということです。



業種・業態違えども本質は全く同じで、スキルも業績も『志によって磨かれる』ということを、改めて自覚する必要があるのです。

あらゆる経営課題に対して、「建前論で体裁を整える会社」が多いものです。

≪「真実」「本物」を、『志』を持って「本音」で追及している会社こそが、顧客の賞賛を得られ、結果的に業績の前向きなスパイラルを生み出すことになる≫と断じておきたいと思います。



2012.3.22.  ビジネススキル研究所  鶴田 慎一  拝

戦略的問題・課題解決

ずっとセミナーや合宿研修が続いていまして、少し書き込みをサボっていました。

東日本大震災から早くも一年が経ち、この間の被災地の実情や遅々として進まないがれき処理・復興工事などの報道が続いています。

国や地方公共団体の経営も企業経営と同じで、「グランドデザイン(全体構想)」がしっかりしていないと、「木を見て森を見ない」という枝葉の議論ばかりして、「仕事をしているふり」ということに陥るものです。

予算を組んだけれども執行ができないのなら、そもそも予算組みを急いだ意味を失うのです。

国会議員も高級官僚も理屈をこねる暇があるのなら、被災地の現場に行って議論する方が早く答が見つかるでしょう。



そして忘れてはいけないのは、東日本大震災の翌日3月12日の午前4時前に長野県北部地震が発生し、長野県栄村を震度6強の揺れが襲ったことです。

東日本大震災があまりにも大きく、そして広大な被災地に多くの犠牲者・被災者を生み、そこに原発の人災までもが追い打ちを掛け、長野県栄村の被害には注目が薄らいでいる気もします。

今も多くの人が仮設住宅などで暮らし、元の生活に戻るにはまだ多くのハードルと時間が立ちふさがっています。

豪雪地帯で、しかも高齢化率40%を超える地域ですから、例年の2倍近い積雪となったこの冬の御苦労はいかばかりかと、心が痛みます。

道路の寸断・農地の崩壊、新潟の上越市では大規模な地滑りの被害が伝えられていますが、台湾では深層崩壊によって村が丸ごと呑み込まれたということも起きています。

地滑り・深層崩壊の危険箇所は、全国に多く存在します。

「ハザードマップを作って、注意を呼び掛けて終わり」では、本源的問題解決とはなりません。



戦略的に問題・課題を解決するには、

『まず、問題・課題解決にあたる人間(組織間も)の価値観を統一すること』

『いかに全体を中長期的・総合的に見渡して、全体構想を確立するか』

『そこに盛り込める革新的アイデアはないか』

『重点政策のプライオリティ(優先順位)をしっかりと定める』

『エネルギーを分散させず、一点突破のブレイクスルーを図る』

『強烈な信念と執念をもって、迷うことなく猛進する』

ということであると思います。


あらゆる枝葉の利害を乗り越えるには、『最もハイレベルな尺度----崇高なる価値観』を強く共有することです。


またこれから岡山や北九州、宇都宮、長野と出張が続きますので、気合いを入れねば、、。

というより、各講演会場にお集まりの方々に、しっかりと『地球人であり、日本人であることの崇高なる価値観共有』を訴えて歩きたいと思います。

最澄曰く、『経寸十枚これ国宝に非ず。一隅を照らすこれ即ち国宝なり。』 --- 金銀財宝より大事なものは、それぞれがそれぞれの持ち場でしっかりと相応しい働きをして、お役に立ち続けることである。 ---



2012.3.12. ビジネススキル研究所  鶴田 慎一 拝

お祭り実行委員会が会社を伸ばす

先週は一週間、鹿児島・人吉・北九州・下関で35時間位喋り、帰ってから二日間声が出なくなるという事態になってしまいました。

何でも「やり過ぎ」はいけませんね、、反省しきりです。


しばらくハード・スケジュールが続きますが、出来得る限り「新着リリース」は続けたいと思います。

 


ところで、2/26(日)は日本最大のマラソンレースで日本初の賞金レース(優勝賞金800万円)「東京マラソン2012」でした。


リベンジに燃える藤原新の活躍も目を見張るものがあり、「最強の市民ランナー」として注目された川内優輝の給水ボトルは、アフリカ人のペースメーカーが飲んじゃったという噂で、あの川内君の動揺した姿は可哀想でなりませんした。


真偽は定かではないにしても、ペースメーカーが給水ボトルを掴む瞬間が映像に映っていたらしいですから、負けて頭を丸めた川内君の心中いかばかりかと思います。

 


また、50歳代の男性ランナーが港区内で倒れ、一時心肺停止状態となったそうですが、たまたま近くを走っていた看護師資格を持つ別のランナーが、AEDを使って処置して、その場で蘇生し命に別条はなかったそうです。


ホントに気を付けなければ、、、。

 


「東京マラソン2012」は今年で6回目を迎えて、東京の一大イベントであり、風物詩であり、すっかり<巨大な祭り>となりました。


今回も、約36000人が東京の街を駆け抜け、沿道の応援や7時間超のTV中継を見た人までカウントすると、物凄い数です。


日本中の市民マラソン・ブームにも火をつけました。

 


参加料はマラソンが10,000円、10km走は5,000円ですが、抽選に外れた人もフルマラソンのみの先着3000名のチャリティランナー(10万円以上の寄付)に応募すると、金色のゼッケンを貰えたとか。(2011年は寄付金総額7325万3580円)


「東京マラソン2012」サイトを見ると、「チャリティランナーの募集は12月16日(金)午後5時をもちまして終了しました。」とありますから、今年も凄い集金力です。


「尚、寄付金については2012年3月31日(土)午後5時まで受付けています」と寄付金は継続募集という、しっかりしたツメですね。


非常にしっかりしたマーケティングができている事例の一つです。

 


想い想いのファッションでアピールするランナーたちは、さながら仮装行列の様相を呈して、中には十字架を背負って裸足で走るイエス・キリストに扮する人も。


私の友人のY社専務の臼井さん(自他共に認める「営業力の塊」)が、57歳にして見事に5時間14分53秒で完走したのですが、どうやら裸足のイエス・キリストの方が速かったらしく、「来年は4時間で走ってやる!」とリベンジを誓っておりました。


しかし、やっと完走してもゴール最寄りの駅が大混雑で、一駅歩いて電車に乗ったというオマケつきで、それでも応援団が既に酔っぱらって待つ打ち上げ会場に、颯爽と現れたのは凄い。


しかも翌日も私と一緒に飲んだのですから、恐るべき体力。

 


5kmごとにやってくる関門での、シャットアウトにギリギリセーフの人や、目の前でロープを張られてレースストップとなり泣きじゃくる人、、、単なるイベントではない数々のドラマが、事前に周到に仕組まれているから、多くの感動を生み出し発展を続けるのです。

 


企業においても、<お祭り>は社内の活気を創り、社員の元気を湧き上がらせます。


「QCサークル活動」や「○○キャンペーン」「○○大会」など、クソ真面目にやるよりは、まず<お祭り実行委員会>を立ち上げて、「楽しさ」「面白さ」「喜び」「ノリ」「どや顔」をどうやって創り出すかを考えることです。


真面目過ぎがアダになって、「QCサークル活動」が「休止サークル活動」になっている会社も多いものです。


<お祭り実行委員会>と<お祭り>そのものが、社員教育にもつながっているという気付きがとても重要なのです。


是非、「どんな祭りを創るか」「何をもっと面白い祭りにするか」を考えてみて頂きたいと思います。


それこそが重要なマーケティングの一つになるのです。

 

さて、明日は立川で講演をしてから、そのまま滋賀に移動して、明後日は大手メーカーC社の幹部研修です。


まずは幹部が率先して「楽しさづくり」と「お祭り騒ぎ」を考えて、明るくイキイキした社風創りに邁進していただきたいですね。


今回も大幅な業績向上を確約してきたいと思います。

 


2012.3.1.
  ビジネススキル研究所  鶴田 慎一  拝

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