相変わらず寒い日が続きますが、昨日は二十四節気の「雨水」でした。
地方にもよりますが、降っていた雪が雨に変わってくる時ということです。
次の節気の「啓蟄(けいちつ)<虫が這い出してくる頃>」に向けて、春一番が吹き、鶯の鳴き声が聞こえてくるという春の訪れを実感し始める季節ですね。
春の兆しの「定番のシナジー」です。
世界経済の春はなかなかやってきませんが、若干の円安誘導によって1ドル80円に近づき、日経平均株価も久々の1万円突破も目前という状況です。
アナリストによって見方が違いますが、1万130円辺りまでは上げてくるのではないでしょうか。
ハイレベルの安定をしてくれれば、日本経済もホッと一息で、復興需要の景気押し上げ効果にも拍車が掛かると思います。
しかし東北の復興工事などは急激な需要増によって、材料費や人件費などの経費アップで、取りたい仕事も取れないといったジレンマが生じています。
また、官公庁の競争入札も、談合防止のためにやっていた参考価格などのガイドラインの発表も、返って「くじ引き受注」の激増や「入札不調」という結果も招いています。
ここにきて最適な受発注の図式を、官民ともに考えなくてはならないでしょう。
特に被災地復興では「がれき処理」「道路」「港湾」「制震・免震」「液状化対策」、原発問題では「除染」「汚染物質の仮置き場」「汚染物質の処理」「原発廃炉処理」と「ビジネスのネタ」には事欠かないのですが、「どういう発想」で「どういう技術」、「どんなJV」などを考えていくことであろうと思います。
「定番のシナジー」だけでは乱世の経営課題は解決できません。
柔軟な発想で「生み出していく新しい価値」「生み出していく新しいシナジー」を創造することです。
私は震災直後から言ってきましたが、「これまでのJVスタイル」「これまでの下請け・孫請けの重層構造」の見直しもやることです。
地方ゼネコンを中心にした「JV」なども、震災から1年経とうかという頃に国土交通省が考えているようでは遅すぎます。
兎にも角にもバックボーンは「社会正義」と「お役立ち」です。
しかし、しっかりと利益を稼ぎ出す「お役立ち」でなければ、本質的・戦略的観点からは「役立たず」なのです。
そして、「特需あるところに必ず暴力団あり」ということも、看過できないファクターです。
「社会正義」と「利益」を確実に実現するためにこそ、叡智を集めるべきテーマです。
さて、今日から長い出張に出掛けます。
これから鹿児島空港経由で熊本の人吉へ、中小企業大学校(内容は先日書きました)に入ります。
その後は新八代から新幹線で北九州、そして下関に行き、帰りは北九州空港発で羽田へ。
一週間羽田に車を置きっ放しなのですが、往きが第二ターミナルで帰りが第一ターミナルですから、到着のターミナルのパーキングに停めて、バスで出発のターミナルに行くという面倒臭いことになってしまいました。
移動の間に「読むもの」「聞くもの」「学ぶもの」はたっぷり準備しましたので、また帰りましたら書きたいと思います。
2012.2.20. ビジネススキル研究所 鶴田 慎一 拝