年末が迫ってまいりましたが、私は会議・打ち合わせ・株主総会など、終われば忘年会に雪崩れ込むという日々になっております。
忘年会と言えば、このところ「『望年会』に名称を変えましょう」と働きかけています。
「忘年」と言えば、「憂さ晴らし」や「過去のことは忘れて、、」というような若干ネガティブな響きを感じてしまうので、もうすぐやってくる「明るい近未来を望む決起集会」のようなものにしたいですね。
という忙しいお酒のスケジュールの合間に、病院に定期検査に行きました。(お酒の合間に行く類のものではないですが、、。)
今回の採血は初顔合わせの看護師さんで、とても優しそうでいい人に見えるのですが、決定的な問題がありました。
「鶴田さん、それでは採血をしますので、腕を出してくださいね。」
気が利く私は、
「左腕は血管が出にくいらしいので、右腕を出しますねー。」
看護師さんは、
「ありがとうございます。でも自信ないんですよね。痛いと思いますよ。跡がアザみたいになったことあります?!」
私は、
「なったことはあるけど、そんなのって滅多にないですよね。」
看護師さん、
「今日はなると思います、、。自信ないんです、、。」
短いやり取りの中で、「自信ない」を5回も聞かされると、「きっと痛いに違いない」「半端なく下手なのだろう」というイメージが確立していきます。
そして注射針を刺した瞬間、過去最高レベルの痛みに、私は思わず小さな声で、
「うっ、痛てー。」
彼女は、その声が聞こえなかったのか、
「あー、良かった。入りました。」
採血容器の中に勢いよく血が放出され、
「ではもう一本採りますからね。」
と言って、次の容器を差し込んでから、よそ見でもしていたのか、私が、
「あのー、血が容器に入ってないみたいですけど、、。」と言うと、
「あっ、いけない。」
と少しだけ注射器を引きました。
注射針はどうも私の血管を貫通していたようです。
ついでに針を抜く時にも痛かったというオマケ付き。
彼女はどう見てもベテランの部類に入る年恰好なのですが、長年ずっと「自信がない」と言いながら、注射してしてきたのかなーと思うと、かわいそうな気分。
回ってきたお客様(患者)に注射を打つから続いてきたのでしょうが、この自信のなさでは自分でお客様(患者)を開拓することは難しいでしょうね。
どんな仕事にもいえることですが、プロが「自覚」と「自信」を持って仕事をするということは、顧客からすれば「当たり前のこと」なのです。
「自覚」と「自信」を持って仕事に向かい、今の仕事に「誇り」と「自負」を持つということは、皆さんには釈迦に説法かも知れませんが、実は潜在的にはそれが持てない人がたくさんいるのです。
「仕事が上手くいかなかったらどうしよう」という恐怖感で自信を持てない人もいますが、「ミスをしてから」しか恐怖を感じないという人もいます。
いずれも困ったものです。
自信を持つということは仕事の推進力を高めて、挑戦意欲も高めてくれます。
そこで積み上げられた「成功体験」は仕事力のベースになってくれ、挑戦していく上での「失敗体験」は今後の肥やしになってくれるのです。
「自覚」「自信」「誇り」「自負」が背景にない「失敗体験」は、またもや自信喪失を増長するものとなるでしょう。
ポジティブ・イメージなしでは自信を育てていくことは難しいでしょう。
しっかりと前を見据えて、しっかりと明るい来年を展望して、いい「運命」を切り拓いていきましょう。
「命」を「運んでいる」のは紛れもなく「自分」なのですから、「運命」は自分の考え方と取り組み方次第なのです。
さて、また今から「打ち合わせ&望年会」です。
「鬼が笑う」どころか「鬼が笑い転げて動けなくなるほど」、明るい来年の展望を話し合ってきたいと思います。
2011.12.21. ビジネススキル研究所 鶴田慎一 拝