ビジネススキル研究所公式ブログ

株式会社ビジネススキル研究所公式ブログ。鶴田 慎一 主宰。営業研修/ビジネス講演/社員教育/社員研修/方針発表会/各種講演に関する最新情報など。営業マインド強化合宿の情報も。公式Facebook

2011年08月

原稿書きの後の原稿

    アメリカのハリケーン、アイリーンの被害は5,400億円とも言われ、多数の犠牲者も出ています。

  
  間もなく半年になろうとしている東日本大震災を想起しても、決して他人事ではなく心を痛めることです。


  心からお見舞いを申し上げたいと思います。


  そういえば先週の8月26日の東京の雨も凄かったですね。


  ちょうど私は千葉からの帰りで、アクアラインを走っていたら千葉側は晴天で、東京の上空は真っ黒な塊に見えて、青と黒の怖くなるほどのコントラストでした。


  アクアラインのトンネルを抜けて首都高に入ると、ハイスピード・ワイパーでも前が見えない上に、首都高が川になるという初めての経験をしました。

  年を追うごとに、異常気象を感じる頻度が上がっているように感じます。

  日本でも今後の台風の巨大化は想定されますから、これまで以上にワンランク上の悲観的準備が必要です。


  ところで、今日は(あ、12時廻ってしまったので、厳密には昨日)民主党の野田佳彦さんが逆転で新代表に決まりました。

  私と同い年の新総理にまずは「おめでとう!」と言いたいところですが、「もう騙さないでね」という言葉が浮かぶのは、私だけではないでしょう。

  震災復興・原発問題・円高・株安、、、課題山積の中で、代表選の覚悟を訴える詭弁に聞こえる言葉だけではなく、本当に「命懸け」で国の舵取りをしてほしいものです。


  そんなことを書きながら、今から30年以上も前の話ですが、学校を出たばかりの私は新人教育で「客先で政治と宗教の話は絶対にタブー」と教えられたのを思い出します。

 当たり前なのですが、世論の大勢だと思って政治家の批判をしていたら、顧客がその政治家の支持者だったりということもあり得ることです。

 宗教も同様で、正に触らぬ神なのです。是非とも改めてご注意ください。


 先日、原稿の執筆依頼があって、今日は夕方から原稿に没頭していました。

 アップしたいのは山々ですが、まさか依頼者に渡す前にリリースという訳にはいかないので、自重したいと思います。

 執筆依頼ではタイトルや内容はもちろん、原稿の枚数や文字数なども具体的に指定があることが多いのですが、表現などにも具体的な指定があります。

 例えば「です・ます調」か「だ・である調」ということもあります。

 つい先ほどまで「だ・である断言調」で文章を書いていたら、この新着情報の書き方が「青と黒の怖くなるほどのコントラストなのだ。」という調子で、「おっと、いけねー」と修正しながら書いています。

 しかし、疲れも手伝って「断言調」というよりも、「バカボンのパパなのだー」とひとりウケしていました。

 原稿書きの後の原稿では、もう寝ないと危険水域に入っていますね。

 いよいよ8月も終わろうとして、過ごしやすい日が多くなってきました。エンジン全開でご活躍ください。

2011.8.30  ビジネススキル研究所  鶴田 慎一  拝

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『もう一つのプロジェクトX』リバイバル

 8月15日の修正版で『Under Construction』にしていた『もう一つのプロジェクトX---Sさんの手記』ですが、本文を復活させました。

 テレビで放送されなかった内容を、改めてSさんから投稿していただき掲載させていただきました。

 併せて8月10日の新着情報「強烈な使命感」をお読みいただければ幸いです。

 「いい仕事」には必ず「感動的なドラマ」が存在します。

 脚本もなく演出もなく、一切の作為のない大自然の美しさにも似た感動があるように思います。

 是非、じっくりとお読みください。

    ↓ ↓ ↓

阪神・淡路震災復興工事『もう一つのプロジェクトX』
 --- Sさんの手記 ~ あの時の心意気を受け継いでほしい ~

≪≪≪

 JR六甲道駅で下車し、改札を抜けて右手海側から外に出ると、ビルへの渡り通路の高架軒下にステンレスの小さなモニュメントが建っている。
 
 円柱形のモニュメントには、震災発生からJR神戸線の全線復旧までの歩みが刻まれ、鷹取工場の地震計がとらえた地震変位の軌跡と柱頭には神戸の街並みが描かれ、柱を縦に割る地震の亀裂の中には黄金色のレールが2本、亀裂の両側を結んで設置されている。
 
 傍らの駅舎外壁にはステンレスの小さなプレートが取り付けられ、「復興への誓い」が刻まれている。

 開通から一周年を記念して平成8年に建てられたものである。

 現在、六甲道駅は多くの乗降客が利用し、高架下の店舗などの賑わいは震災以前となんら変わることなくその役割を果たしている。

 今、あの時、復旧工事で時間との死闘を繰り広げた戦場現場の面影はない。

 復旧工事のJR六甲道駅工事所は関西支社土木部を主力として編成されたが、全国の奥村マンが支援に入っていた。

 私は、ジャッキアップの復旧方針が確定した2月3日に、JR本社の被害調査支援班から現場工事所に赴任した。

 工事計画の工務を担当する私には、筑波の技術研究所から志願して赴任したA.S.君が助手として就いてくれた。

 復旧工事はまさに不眠不休で続けられ、現場担当者は二交代制のシフトだったが、計画工務はそうも行かず、眠れるのは2日に一度の状態だった。

 彼とは一面識もなかったが、話すうちに学校の同窓だと知った。

 5歳も離れているし、私は途中転校したから同じ空気を吸ったことはなかったけれど、同窓の先輩後輩として厳しい仕事を良く助けてくれた。

 あの冬はよく雪が舞い、寒かった。

 ある日、彼が風邪で発熱したので市販薬を飲ませて就寝させたが、深夜に「ぼくもうだめ、病院に連れて行ってください」と言い出した。

 被災地の真っ直中で深夜に病院の当てもなく「クスリ飲んで寝たら気合で治る。俺もそうした」と取り合わなかったのだが、本当にだめだというので119番に電話した。

 電話のむこうで救急隊員がすまなさそうに「今、手いっぱいで救急出動できない」と言うから、救急病院を紹介してもらい現場の2tダンプに乗せて連れて行くことにした。

 深夜の被災地を走り、六甲病院に行ったら救急隊からの連絡で医者が玄関で待っていてくれた。

 処置の後、現場へ連れて帰ろうとしたら、医者が「現場に寝かせるのは酷だから入院させろ」と言う。

 誰も付き添ってやれないと言うと、彼が筑波から六甲道駅復旧工事の応援で来ていると知った看護婦さんたちが「六甲道はいつも私たちが利用する駅です。彼のことは私たちに任せて工事を頑張ってください」と言ってくれた。

 彼は健康保険証を持たずに神戸に来ていたから、ベッドで寝ている彼に取りあえず2万円を握らせて病院に放置するようにして帰ることになった。


 開通の目途が付き工務支援の東京組が帰京する前日、彼らと作業服のまま大阪ミナミに繰り出し、法善事横丁で安いフグを食べ、道頓堀のネオンの前で記念写真を撮った。

 私はその後、神戸東灘下水処理場の復興工事に就き、2年後に被災調査の結果を発表するため東京に行った時、A.S.君が勤務していた大江戸線月島工区を見学させてもらうことになって再会した。

 その夜は、あの時の東京組のメンバーが集まって門前仲町で大いに旧交を暖め、富岡八幡宮の相撲碑の前で記念写真を撮った。

 あれから数回、仕事の用で電話で話したぐらいだったが、私が新神戸トンネルの仕事で神戸にいる平成13年の夏に「A.S.君が亡くなった」との連絡をもらった。

 高血圧の持病があることは六甲道の後に知り、東京で会った時はあまり酒を勧めなかったのだが…。

 いつでも会えると思って特に連絡を取り合うこともなかった人が、急にいなくなる寂寥感はなんとも表現できない。

 彼のことは葬儀に行って送りたかったが、神戸で監理技術者の仕事をしていたから東京には行けなかった。

 夜、帰宅時に六甲道で途中下車し、「復興への誓い」の碑の前に立ったら、あの時の、深夜の街を走ったことが鮮明に思い出された。


 震災復興に立ち向かった奥村マンの戦士たちは六甲道だけではない。

 新幹線にも私鉄にも、高速道路にも、下水道にも、あらゆる社会インフラの復興に立ち向かい、また、後方支援に走り回った人たちが大勢いる。

 さらに、震災復興への転出者で手薄になった既存現場を少ない人員で守り切った人たちもいる。

 今、震災から10年を経過するが、若い人たちは是非、あなたの周囲にいる彼らから心意気を受け継いでほしい。

 そして、あなたの仕事が社会に対して何を貢献しているか常に自問自答してほしい。

 21世紀に生き残る企業は、その活動に社会貢献の意義なしには存立できないと思うから。

 付け加えれば、今回、はからずもJR六甲道の仕事が脚光を浴びることになった。

 工事が終わった時、私はこのような日が来ることを予想し、専門誌等への発表に関連させて必要な工事資料や映像記録をすべて保存していた。

 施主や当社の秘密に属する事項があるから資料は慎重に扱わなければならないが、社会貢献の意義を自問自答するだけでなく、アピールする方策も備えておくことが大事と思う。

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    ↓ ↓ ↓

「本気で仕事をする」って、本当に素敵ですね。

 この手記を書かれたSさんは、いまも西日本支社でご活躍だそうです。

 素晴らしい手記の投稿に感謝いたします。


(以下、8/15)

 先週、東北では慰霊の花火が上がり、多くの想いをもって夜空に弾ける鎮魂の花火を見上げる被災地の方々が報道されていました。

 そして、6日の広島、9日の長崎、今日は終戦記念日です。戦争も災害もそうですが、多くの無念の命が散っていきました。

 50年は掛かると言われた日本の戦後復興は、世界情勢上の追い風はあったにせよ10年という速さで成し遂げられました。

 世界の経済史上の二度と起こらない奇跡 --- それが日本の戦後復興でした。

 是非とも皆で心を合わせ、力を合わせ、もう一度世界から「新しい奇跡 --- 大震災・デフレ経済・人口減を乗り越えた日本」と言われるように、改めてご先祖・先人に誓う盂蘭盆会にしましょう。



 そういえば先日私の事務所で、「HPでの情報発信」と「NAVIGATORとアクセス解析によるデータ解析とリアルタイム解析」を、親しい会社の幹部の人たちに生の実演でお見せしました。

 やはりライブの方が解りやすいもので、「なるほど、こんなに使えるとは知らなかった」と感嘆していました。(ご希望の方はお申し出ください。お見せいたします。)

 アナログ的な理解をしてからデジタル・ツールを使いこなせば、ツールをウェポン(武器)として使いこなせるということですね。

 以前(5/29)にも『無料SEM(Search Engine Marketing)サービスのお知らせ』というタイトルで書き込みましたので、そちらもご参照いただき、ご希望の方にはNAVIGATORの使い方などもお教えします。


2011.08.25  ビジネススキル研究所  鶴田 慎一  拝

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リードユーザーの熱い夏

 昨日まである飲食関係の会社の社内研修を行うため、広島に行っておりました。

 私はいつも余裕をもって早めに羽田空港まで行って、空港内のパーキングに愛車を置いて、ラウンジで仕事をしてから目的地に飛んでいくことが多いです。

 安心だし、静かに仕事もできるし、と習慣になっています。

 ところが今回もかなりの余裕をみていたのにもかかわらず、着いてみたら駐車場の順番待ちの大渋滞で、空港内のループーラインまでが全く動かない状態でした。

 巨大な立体駐車場が4つもあるというのに、すべてに大行列で身動きとれず完全に交通マヒで、逃げ出すこともできないまま2時間後にやっと車を停めました。

 予約した便には乗れなかったものの、1時間半後の次の便に変更できたので事なきを得ましたが、思いもよらぬトラブルに疲労困憊でした。

 過去に駐車場待ちの経験は幾度かあるのですが、あんなに酷いのは初体験でした。

 特に複雑に利便性の追求をしている都会のインフラは、一つ間違えば小さなトラブルでも機能がマヒするという危険もはらんでいます。

 仕事柄、飛行機・新幹線・高速道路などの交通機関をよく利用するのですが、夏から秋にはゲリラ豪雨や台風、冬には積雪と年中何かの心配をしていなければならないのは、避けようのない宿命ですね。



 さて、今日は二十四節気の「処暑」で、一年のうちでこの時期が地球が太陽から最も遠い位置にあるそうです。

 「処暑」とは「暑さがやむ」という意味ですが、特に朝夕の涼風が感じられることが増えて、「ついに酷暑の峠を越えたかー」と感じる日も増えてきましたね。

 とは言え、半月も前に立秋を過ぎたというのに暑い日も多く、残暑はまだまだ9月に入っても続くはずです。

 これまでの暑さに体力を奪われて、夏バテや食中毒なども起きやすい時期ですので、油断なさらないようにご注意下さい。



 多くの営業担当の皆さんも外回りでのあまりの暑さに、ともすれば「自分に好意的な顧客」「居心地の良い客先」での滞留時間が長くなっていく傾向もありますね。

 それは往々にして、取引の小さい儲からない顧客のところが多いでしょう。大口先より気楽にサボれますから。(失礼)

 また、幹部が表敬訪問に廻る時でも「好意的な会話が弾み、居心地が良い場所」が避暑地になりやすいものです。


 せっかくなら「リードユーザー」や「ウルサイ顧客」のところを廻って、顧客接点の強化を図るようにすれば小さなイノベーションになるのではないでしょうか。

 「リードユーザー」とは「一歩進んだ要求」や「一段厳しい要求」を持っている顧客です。

 だからこそリードユーザーは、新製品や新機能・新サービスを生み出すための鍵を握っている顧客だと言えるのです。

 「一段厳しい要求」を突きつけてくるとは、「本気さ」や「真剣さ」が格段上だとも言えるでしょう。

 「必要は発明の母」とも言いますが、顧客からの「難しい宿題」をこちらから「貰いに行ってこそ」新たなイノベーションのタネになるでしょう。

 『顧客密着戦略』『顧客接点強化戦略』に取り組むとは、「厳しい顧客」に真剣に向き合いに行くことであり、「本物のパートナーシップ構築」のための活動です。

 徹底的に「素早いお役立ち」を続け、ライバルが入り込む余地をなくす努力によって、我社の『ロイヤル・カスタマー(我社のファン)』を増やすことになるのです。


 そのためにはまず、徹底的に『三現主義』を貫くことです。

 顧客の仕事の「現場」を見て、「現物」に触れ、本当の「現実」を掴むことが『三現主義』です。

 『三現主義』によって真剣なパートナーシップが形成できれば、本物のマーケティング活動になるはずです。

 残りの「暑い夏」を『熱いマーケティングの夏』にしましょう。

2011.8.23  ビジネススキル研究所  鶴田 慎一  拝

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「ベーシック・バリュー(基本価値)」へのこだわり

 先日、ある会社の経営幹部から「ウチはブランドが弱いから、労多くして儲け少なし」と相談を受けました。

 当然、喫緊のテーマは「ブランディング戦略」というお考えですが、非常に重要なのは「自社のブランド・バリュー、ベーシック・バリューの認識と創り込み」です。

 製品というのは実質的に、「中核のベネフィット(利点)」に「品質・デザイン・ネーミング・パッケージ」などのベネフィット付加により、ブランド化されています。

 それに「配送・組み立て・取り付け」という機能や、「アフターサービス・メンテナンス・長期保証」などの信用を付加することで、拡大的に「製品」が創られます。


 ではブランド・バリューを高めたいなら何をすべきか。

 そのためには、その事業や製品の「顧客へのお役立ちの方向性」を大まかに概念的に捉えて、こちらから「買ってください」と売り込むより、顧客から「売ってください」と頼まれるものは何なのか、まずコンセプト・ワークを行うことです。

 その上で、顧客が感じてくれる「ベーシック・バリュー(基本価値)」を、もっと輝かせるために提供できる「メリット」「ベネフィット」を「マーケット・イン」で検討することです。


 「ベーシック・バリュー(基本価値)」と言えば、6~7年前に書いた「日本最北の動物園」というタイトルの原稿のことを思い出しました。

 日本最北の動物園といえば、皆さんよくご存知の北海道旭川市にある「旭山動物園」です。

 1967年の開園から、70年代・80年代にかけてメリーゴーランドなどの新設を続け、遊園地化が進み、集客も安定していましたが、「その製品(動物園)の製品寿命の維持・成長」は難しく、「入場者数の増加」「リピート客の増加」「商圏の拡大(遠方からの来園)」のためには、遊戯設備・遊具の充実を図る必要があったという訳です。

 つまり本来の、「いろいろな動物がいて、楽しい場所」というベネフィット(利点)を持つ動物園に、「色々な乗り物や遊具があって楽しい場所」という新たな機能・ベネフィットの付加によって購買動機の維持ができていたということでしょう。

 集客力を上げようと、動物園を遊園地化するというのは、当時は全国共通の傾向でした。


 「動物園」の{中核ベネフィット(利点)}とは「いろいろな動物がいて楽しい」ということだろうし、それが入場券購買理由というものですから、珍しい動物を連れてきて話題づくりをしたいところです。

 しかし、パンダのような珍しい動物を世界中からどんどん連れてくるというのも現実的ではないですね。

 通常の顧客満足の水準での顧客リピート率は約70%といわれていますが、頻度という視点で考えると「低頻度・長インターバル」であれば、大きなマーケットを抱えていなければ当然集客の維持は困難になります。

 ご多分にもれず旭山動物園も旭川という地方都市にあるため、年々入場者数が減少し、ゴリラの伝染病の問題なども手伝って、1995年頃には廃止が危ぶまれるような状況になったそうです。

 それまでの10年間は市からの予算もつかず、為すすべなしという衰退の一途であったのですが、市長・園長・スタッフの再生に賭けようとする思いと共に、開園30周年を迎えて16年ぶりの予算をつけてもらい、V字回復が始まりました。

 動物の餌代にも事欠く不遇の時代にも、スタッフたちは「どうすれば動物の本来の姿をお客様に見てもらえるか」「どうすれば素晴らしい、また来たいと言ってもらえるか」と、皆で智恵を出し合って14枚のスケッチ(夢の構想=ビジョン)を描いたそうです。

 つまり、動物園本来の「ベーシック・バリュー(基本価値)」へのこだわりをもって、コンセプト・ワークを行い、本来の「動物園のあるべき姿」や「動物園の社会的ミッション」にこだわり、中核ベネフィットを強化するということです。

 そのビジョンに一人ひとりのスタッフが強く共感し、何が何でもそれを達成したいという熱意が一つ一つのスケッチ(夢の構想=ビジョン)を実現させていきました。

 子ども達が直接動物に触れ合えるように工夫した「こども牧場」を皮切りに、「行動展示」(動物の自然な姿での展示)のための手立てが次々と打ち出されていき、従来の動物園の「動物たちを遠くで眺める興味の対象」から「近くで親近感を持って、もっと知りたい関係」に変えていったのです。

 中核にある「ベーシック・バリュー(基本価値)」にこだわり、「顧客の動機」「顧客のニーズ」「顧客のサプライズ」などを反映しなければ、同質競争からは抜け出すのは困難です。

 「空中にせり出した檻を下から見ることで、昼間の活動が少ない猛獣を観察する工夫」、「冬季のペンギンの園内散歩」や「オランウータンが檻と檻の間にいるお客様の上を行き来する空中運動場」、「お客様の頭を好物のアザラシだと思って、水中の窓目掛けて飛び込んでくるホッキョクグマ」、「上下に行き来するアザラシを目の前で見る円柱水槽」など・・・水に飛び込む姿や泳ぐ姿、ガラス越しに目の前でエサを食べる・・・スタッフたちが思い描いてきた14枚のスケッチ(夢の構想=ビジョン)が一つ一つ現実化されていきました。

 旭山動物園では各動物の説明用に手作り・手書きの看板を立てていますが、常設の金属プレートの看板は味気ない無機質な説明文しかなく、読んでも大した感動もありませんから、手作り・手書きの看板に動物の直近のニュースを書いていれば、リピーターは行くたびに読んで、興味も高まるでしょう。

 また動物を「ゾウ」や「ライオン」という「種」で説明するのではなく、その動物を最も近くで世話をし理解している飼育係が、「ナナ」や「ライラ」といった「彼らの名前」で近況の説明を行うから、より親近感が増すのです。


 かつて「旭川のお荷物」と揶揄・嘲笑された旭山動物園は、ホテル・旅館・飲食店をはじめ地元にも大きなシナジー効果を発揮し、地域経済活性化の担い手になっています。

 この旭山動物園の「ベーシック・バリュー」へのこだわりは、異業種であれ我々にも少なからず示唆を与えてくれるのではないでしょうか。

 あれからどうなっているか、久しぶりにまた行ってみたくなりました。

 現在の仕事に慣れきっていると、新しいアイデアが出ずに「思考停止」に陥ってしまうことも多いのですが、「本当にウチの会社が好き」で「本当に今の仕事が好き」で「本当にウチの商品が好き」であれば、知恵は湧き出てくるものです。

2011.08.18.  ビジネススキル研究所  鶴田 慎一  拝

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ポジティブ睡眠計画

 S&P社(スタンダード&プアーズ)の米国債格下げの影響で世界同時株安となり、円高ドル安の進行は日銀・財務省の少々の介入では止められない勢いです。

 緊急避難的に円が買われ、円高傾向は一層強まりそうですし、G7の緊急電話会談が持たれる中で日本にだけ連絡がなかったそうで、政治混乱の責任は重いです。

 リーマンショックに大震災・原発問題と、ただでさえデフレ経済の脱却が困難で厳しい経営環境が続き、また追い打ちをかけるように企業物価指数が前年同期比で2.9%上がっているという現状です。

 しかしマイナス面ばかりを見て頭を抱えるより、財務力のある企業は円高を逆手にとって、海外投資や原材料仕入れなどを有利に進めることを考える時でもあるでしょう。

 いや、戦略がしっかり描けるのなら、借金してでも海外企業の買収を仕掛けるのも絶好のタイミングと言えるでしょう。


 必ず物事には表と裏があり、長所・短所、メリット・デメリットにしても常に背中合わせです。

 悪い方に目も気も奪われないように、ポジティブな側面を見るようにしましょう。

 これは事業においても人生においても共通することで、ポジティブ・シンキングこそが物事を順回転させるためのキーだと思います。


 昼間にはブラックアウトを阻止するために節電に努めるとしても、夜間は電力消費が下がりますから、寝苦しい夜には冷やしすぎない程度に緩くエアコンを使うことも、健全な睡眠を取るためにはポジティブな考えです。

 真面目が過ぎたり、頑張りが過ぎたりして、結局体調を崩すようなことになっては、せっかくのいいことの意義が半減してしまいます。

 健全な睡眠は「睡眠時間」×「眠りの深さ」であると聞きますが、睡眠時間は単に長ければいい訳ではないようです。

 数年前のカリフォルニア大学サンディエゴ校:ダニエル・クリプケ教授の研究発表によると、『一日の睡眠時間が6時間半~7時間半の人を基準に比較すると、8時間寝る人は6年後までに死亡する危険が12%高くなる。8時間半以上であれば15%高くなってしまう。』と、長過ぎる睡眠は寝不足より死亡率が高いとのことです。

 眠りには、浅い睡眠のレム睡眠(REM:Rapid Eye Movement )と深い眠りのノンレム睡眠がありますが、レムとは「目を閉じていても、眼球が急速に動いている状態」で、脳が半分覚醒しているため夢を見やすいという睡眠です。

 ノンレム睡眠では正に身も心も脳ミソも完全休養で、眠ってから最初の3時間はノンレム睡眠で疲れを取ろうとして、その後は90分間隔でノンレム睡眠とレム睡眠を繰り返すといいます。

 つまり、睡眠計画(?!)は4時間半・6時間・7時間半とプログラムするとスッキリ目覚められるようです。

 目覚めが近くなるとレム睡眠が続くため、それ以上はいくら眠っても眠りが浅い状態が続くため、眠りの質が良くないのでかえって疲労感を感じることもあるようです。

 しっかり深くノンレム睡眠に入っていくためには、昼間に頑張って「仕事」「運動」で「心地よい疲れ」をゲットすることと、運動と併せて日光を浴びることも、脳の松果体から分泌されるメラトニンを増やし、深い眠りを助けてくれるといいます。

 「寝苦しい熱帯夜だったのに、こんなにぐっすり眠れて幸せだ。よし、今日もまた頑張るぞー」と、寝起きスッキリになるように、ポジティブ睡眠をお取りください。

 名付けて『ポジティブ睡眠グー』(もはやかなり古いか、、、)。

2011.08.12.  ビジネススキル研究所  鶴田 慎一  拝

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現代の武士道精神

 昨日の新着情報のメール配信後に、親しい経営者からメールを頂きました。

 ここでお伝えしたい内容の部分だけを掻い摘んで言うと、
『いつも先生の新着情報を楽しみに、拝見させて頂いております。
 本日仙台に行ってまいりました。
 移動中に国会中継を聞いていると、「菅総理の退陣要求の話ばかり」でした。
 東北の現実をもっと良く知れば、「そんなことやっている場合じゃないだろうが」と思うのが「普通の感覚」です。
 被災地では少し瓦礫が減ったという程度でしかなく、本当の復興はまだまだ始まっていないというのは、誰の目にも明らかです。
 原発問題や今後の経済問題等含め、この国の政治に義憤を感じざるを得ない状況です。』

 全くこの社長のおっしゃる通りだと思います。

 ビジネスもさることながら、政治こそプライオリティ(優先順位)にこだわって、「今、やるべき最も大事なこと」をあらゆることに優先して、あらゆる利害を乗り越えていかなければならないのです。

 そんな国難の最中にあって、こともあろうに時の総理を筆頭に、大事なことが二の次になって、本当に三流の政治家ばかりだと感じざるを得ませんね。


 昨日の新着情報に書いた奥村組さんは、間もなく100名の社員を被災地に1週間のボランティア派遣をすることになっているそうです。

 震災直後からこれまで被災地支援に積極的に当たってきた同社ですが、ボランティアに取り組もうとする社員へのサポートや地元経済への配慮にも心配りが感じられます。

 少しでも被災地のためにプラスになるようにと、盛岡や一関から各被災地までの移動には現地のバスを手配し、ボランティア参加する社員は特別休暇扱いで、交通・宿泊・食費・活動中の保険料も衣服や保護具なども全て会社からのサポートです。

 一年で一番暑くなるこの時期には、ボランティアにとっても厳しい作業環境ですし、この時期は避けて涼しくなってからとお考えの方もいらっしゃるでしょう。

 「こんな厳しい時期だからこそ、この時期に頑張れる心と体力を持った人間が行くんだ」と、社命でイヤイヤながら仕方なしにではなく、自発的に損得抜きで駆けつける有志の方々に心から尊崇の念を抱きます。

 自ら志願して『正義(正しい人の倫〔みち〕)を実践する』、これこそが我国が世界に誇れる『武士道精神』という素晴らしい道徳観であり、価値観なのです。


 是非一度、新渡戸稲造の『武士道』を読んでみて頂きたいですね。

 ヨーロッパ留学中の新渡戸稲造は、著名なベルギーの法学者であるラヴレー氏に、「日本には宗教教育がない?!いったいあなたがたはどのようにして子孫に道徳教育を授けるのですか?!」と繰り返されたそうです。

 新渡戸稲造は、「私はその質問に愕然とした。そして即答できなかった。なぜなら私が幼い頃学んだ人の倫(みち)たる教訓は学校で受けたものではなかったからだ。そこで私に善悪の観念をつくりださせた様々な要素を分析してみると、そのような観念を吹き込んだものは武士道であったことにようやく思いあたった。」と、『武士道』の序文に書いています。

 新渡戸は正に日本人の誇りにかけて、明治32年にアメリカのフィラデルフィアの出版社から英文タイトル 『 BUSHIDO  The Soul of Japan (武士道の原題) 』 で発刊したのです。

 実は今私たちが読んでいるのは、新渡戸稲造が英語で書いた本の和訳本なのです。

 今や『武士道』は世界中で出版されていますが、セオドア・ルーズベルト大統領はこの日本人の精神性の高さに感動して、何十冊も買い込んで友人たちに配ったそうです。

 私たち日本人のDNAには、元々が武士でなくても『武士道精神』が受け継がれ、刻み込まれています。

 それは『武士道精神』の高貴さに武士以外の人々も、強く価値観共有ができたからでしょう。

 これはヨーロッパの騎士道(CHIVALRY)でいうノーブレス・オブリージュ(高貴な者の義務)にも近いものですが、背景・文化の違いから、同一視はできないでしょう。

 歴史的に権力・武力で民衆の上に立つ者は、ともすると暴力や人命の軽視ということを行ってきました。

 悲しいことに、現代でもそんな国がたくさんありますが、、、。


 士農工商の最上級の身分の「武士階級」には、一般民衆の模範となる厳しい戒律や倫理・道徳観が強く求められ、その価値観の実践を蔑ろにすることを「恥」「不名誉」とされたから、江戸の町でも武士が身分の下の者を「斬り捨て御免」にすることは滅多になかったといいます。

 「弱い者をいじめてはならん」「騙まし討ちするような卑怯な所作」「上司に意見具申も出来ない臆病者」 ---- 「人の道(倫)」に反することと忌み嫌われた訳です。

 そのような武士の姿に、民衆は憧れ・尊敬の念を抱き、日本中で価値観の共有が出来ていたのでしょう。

 『花は桜木、人は武士』という日本を代表する美しいものとして、もう一度その精神世界を学び直したいものです。


 結局、我々一人一人の国民が「価値観」を磨き上げていかなければ、この国の復活はなく、子孫には「負債」と「低モラル社会」だけを遺すことになりかねません。

 前述の話も含め、まだまだこの国にはたくさんの「武士」がいると思います。

 国を憂い、辛い思いの方々へ心を寄せ、「正しい人の道(倫)」を歩もうとする人がたくさんいるということが確認できただけでもホット・ニュースでした。

 『武士道』については、いずれまた角度や引用を変えて詳しく書き込みたいと思いますので、ご期待ください。

 『出来る人が、出来ることで、出来得る限りの正義を行う』ことで、まずは「崇高なる価値観」を磨いていくことを実践してまいりましょう。

2011.08.11.  ビジネススキル研究所  鶴田 慎一  拝

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強烈な使命感

 「暦の上では秋」と言いますが、一昨日の立秋を過ぎても涼しくなるどころか猛暑復活ですね。

 この日を境に「暑中見舞い」が「残暑見舞い」に変わるという習わしはご存じの通りですが、暑さが峠を越えて後退し始めるころとされる「処暑(8月23日)」を過ぎなければ、「残暑」という名の「猛暑」があと2週間ほど続くということでしょう。

 私の記憶をたどれば、やはりお盆の前後が一番暑くて、何故か毎年その年の最高気温の日にゴルフに行っているような気がします。

 「俺、溶けちゃうかも、、」と言いながらのアツいプレーで、大体18ホールで水を3リットル以上飲みますから、1ホールあたり170cc位、、、大した意味もなく何でもセグメンテーション(細分化)してみたくなるのはもはや職業病ですね。

 日本の気温の最高記録は、確か岐阜の多治見市と埼玉の熊谷市で記録した40.9℃でしたが、あれも確か処暑1週前の8月16日だった気がします。

 まあイラクでは想像を絶する灼熱地獄58.8℃という世界記録がありますから、上には上があるものです。

 ところで、一昨日は羽田から関空に飛び、天王寺の奥村組さんの本社にお邪魔して、昨日は三菱UFJリサーチ&コンサルティングさんの大阪セミナーをやってから帰ってきました。

 現在、日本で一番高いビルは横浜ランドマークタワー(高さ295.8メートル)ですが、奥村組さんのすぐ近くにそれを超える阿部野橋ターミナルビルが、新たな日本一の超高層複合ビル(地下5階・地上59階、高さ約300メートル)として建設が始まっていました。

 低層階には営業面積日本一となる近鉄百貨店の売場が、中層階にはオフィス、高層階にはホテルが入り、平成26年(2014年)春の完成の予定だそうです。

 また、一昨日の夜の北新地は月曜日とは思えないくらいの賑わいで、このところ「人も明かりも暗い」と言われる東京とは格段の違いでした。

 大阪がもっともっと元気になって、日本を引っ張って頂きたいし、東京も被災地ももっともっと明るい『気』を取り戻しましょう。

 NHKのプロジェクトXで取り上げられた、奥村組の「通天閣再建」と「阪神・淡路大震災のJR六甲道復旧工事」のDVDを久しぶりに観ました。

 震災で潰れてしまい、2年掛かるとも言われた六甲道駅高架の復旧を不眠不休の突貫工事で、74日で成し遂げたのですが、その仕事に携わる人たちの強烈な使命感と支える人たちの暖かい心、最高です。

 MISSIONに対する強烈な想いを持って仕事に挑む姿は、「損得」「利害」といったものをはるかに超越していくのですね。

 特に3.11以降の日本企業では、是非もう一度観ておきたいものだと思いますし、希薄になってきた「使命感」に目覚めるにも非常にいい教材になると思います。
 ご希望の方には貸して差し上げますので、ご連絡ください。(順番待ちで、少しお待ちいただくかも知れませんが、、、)


2011.08.10.  ビジネススキル研究所  鶴田 慎一  拝

経営戦略・マーケティング戦略・営業研修・営業セミナー・ビジネススキル研修など、お問い合わせ・ご依頼をお待ちしております。

ビジネスの「剛速球」

 最近、「この新着情報は面白くて、ためになる」と言って頂き、「取引先や友人に転送してもいいですか?!」とおっしゃる方が増えてきました。

 当然、答えは「ノー・プロブレム!」ですし、楽しく・無料で・ビジネススキルを伸ばすお手伝いをすることが、このHPの【MISSION & KEY CONCEPT】ですから。

 是非とも皆さんも、同僚やお取引先に「知的サービス」として拡げて頂ければ幸いです。


 さて、前々回からのシリーズその3の『できるだけピッチャーズ・プレートから遠い場所でボールから手を離す』ということですが、言い換えれば「できるだけホームベースに近いところまで球を放さない」ということです。

 ピッチャーのマウンド上のプレートから、ホームプレートまでの距離は、野球なら18.44m、ソフトボールでは12.19mです。

 この距離の差は大きいもので、女子ソフトボールのピッチャーの球は、プロ野球選手でもそう易々と打てるものではないというのは、テレビ番組などでもご覧になったことがあるでしょう。

 もしも野球のマウンドから6m25cm先まで足を踏み出して投げるような超足長ピッチャーがいたとしたら・・・ソフトボールのマウンドから投げ下ろすようなものです。

 言うまでもなく、これは普通の球でも「剛速球」になってしまいますね。

 時速150kmの球をプレートの上で手を離したとして、秒速に直せば41.67mですから、0.443秒でバッターの前に達することになります。

 しかし、もしもプレートの2m44cm先で手を離したとすれば残りは16mとなり、速度が10km遅い時速140km(秒速38.9m)でも0.411秒で届くことになるわけで、結果的に0.032秒早くホームベースに達するのです。

 そう考えれば、一番の速球投手は球が速い上にリリース・ポイントがホームベース寄りで、バッテリー間の距離が限りなく短いということですね。


 いつまでも野球の話ではなく、そろそろビジネスに置き換えて考えてみましょう。

 「ギリギリまで球を離さない」とは、営業においてはしっかりと顧客ニーズの把握もせずに「慌ててクロージングに走らない」ということです。

 まだ顧客の現状や複雑なニーズを捉えていないのに、想定した一方的な「セールス・トーク」で押し切ろうとするセールス・パーソンは意外に多いですね。

 相手の立場など考えずに、自社の商品やサービスのメリット・ベネフィットを並べ立てるやり方ですから、たまたまフィットした顧客にしか売れないのです。

 ほんの少し顧客のニーズを知った途端に、いきなり相手に決断を促したり、テスト・クロージングを連発する「力ずくのセールス」もよく見かけます。

 実はこれは、前述の野球のマウンド(アプローチ)からホームベース(受注)までの距離を長くしていることになり、結果的に失注(頂けるはずの受注を逃す)になってしまうことが多いのです。

 慌ててクロージングに走らないためには、しっかり事前のプロ-ビング(調べる)で顧客をよく知る努力と、顧客とのやり取りの中で有効な「証拠の準備」、つまり「こんな質問が出たら、これをお見せしよう」とか「訴えたいメリットに反論されたら、これをお見せしよう」という「説得・納得のツール」をしっかりと準備しておくことです。

 想定と準備を整えた上で、十分なヒヤリング(質問)を行うことで、複雑な顧客ニーズが立体的に見えてくるはずです。

 その上で、いよいよ顧客を説得するプレゼンテーションへと移るのです。

 プレゼンテーションとは、『限られた比較的短い時間の中で、顧客ニーズに対応する情報を的確に伝え、自分の意図するゴールに向けて、顧客のYESの反応を取り付け続け、最終意思決定を促進していくパフォーマンス』という意味なのです。

 最良のプレゼンテーションを行うためには、与えられた短い時間の中で「顧客ニーズ」を把握して、ニーズに対応する「有効な証拠」を示しながら「納得」を得ていくことなのです。

 周到な事前準備の習慣と質問力を磨いてこそ、ハイレベルなプレゼン能力を手に入れることにつながります。

 ビジネスの「剛速球」を手に入れてください。

2011.8.5  ビジネススキル研究所  鶴田 慎一  拝

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【 ストライクを取れないビジネスマン・チェックリスト 】

 さて、前回の予告通り、「ストライクを取れないビジネスマン・チェックリスト」をアップしました。
 厳しいセルフ・チェックをしてみて頂きたいと思います。(YESならチェック)
 5項目以上にチェックがあったら、かなりボール球の多いビジネス・パーソンかも、、、。
 10項目を超えたら、、、戦力外通告の危機。
 とは言え、努力すれば一気に改善可能なものばかりですから、しっかりとテーマを見出しましょう。

【 ストライクを取れないビジネスマン・チェックリスト 】

□ 今の仕事と自己実現とは無関係である
□ 社長や上司、働く仲間との人間関係はそんなに大切ではない
□ ウチの商品やサービス、事業の中には嫌いなものがある
□ 肩書きだけ偉くて、実はおバカな上司が多いと思っている
□ 社内の不祥事を知っているが、当事者ではないので知らん顔している
□ 正直、コンプライアンス(法令遵守)より儲けと給料だ
□ クレーム対応は嫌いだし、面倒くさい
□ 顧客とのトラブルで上司に報告していないものがある
□ 宝くじが当ったら、捨てゼリフして会社を去る
□ 自分や我社が顧客のお役に立っているか、真剣に考えていない
□ ご時世だから値引き安売りは仕方ない
□ 定価で売れと言うなら、売れるマニュアルをよこせ
□ 毎日必ず翌日の準備をしないまま帰る。大体いつも当日の準備はその日の朝だ
□ 身だしなみはそこそこで、そんなにビシバシ整えてはいない
□ 自分の第一印象はすごく良い訳でもないが、すごく悪い訳でもないと思う
□ 電話をかける前に、話す内容の整理はしないことが多い
□ アポイントが取れるかどうかは相手次第だと思う
□ スキルを伸ばすための勉強はあまりやっていない
□ お客様との面談時に、その日の「ゴール設定」をしてから取り組むなんて考えたこともない
□ いい会社があれば転職したいと思う。今の会社に未練はない
□ 既存のお客様の中には、少なからず好き嫌いがある
□ もっといい方法があるかもと思いながらも、慣れているやり方で仕事をしている

 さて、いかがでしたか?!早速チェックが入った項目を潰しにかかってください。


 前回の「ピッチャーに最も端的なアドバイス」=「ビジネス対比」ですが、
1、ストライクを投げる
2、低めに投げる
3、できるだけピッチャーズ・プレートから遠い場所でボールから手を離す
と書きましたね。

 2.の「低めに投げる」とは明らかにリスク・マネジメント、クライシス・マネジメントです。
 低めギリギリの球と高めの球では、長打を食らう確率が断然違うから、「いかに有効且つ安全な手を打つか」ということです。

 「低めの球」とは、顧客が否定的感情に走らないような話の進め方をすることです。
 「うん、じゃあもうちょっと説明して」と、次の会話にスムーズに進めるトークを使うということです。これを「ポジティブ・トーク」(積極・肯定・前向き話法)と呼びます。

 例えば、
①「当社としてはこのやり方ですし、他社でも同じです。」
②「当社の規定ではこれ以上の条件はムリです。」
③「これがあなたには一番ピッタリですよ。」
④「方法はこれしかないでしょう。」
⑤「決して高い料金ではありません。」

 これらのトーク自体は、一見そんなに問題を感じないと思いますが、微妙に顧客の意見を否定して、否定・反論・押切型の「昔の応酬話法」になっているのです。

 つまり、これらは下記の様な顧客の言葉に反応した訳です。
①は「他社にもあたってみたら何かいいやり方があるかなー」
②は「条件面が気になるなー」
③は「他にも自分に合いそうなものがないかなー」
④は「何かいい方法はないのかなー」
⑤は「少し料金が高いなー」

 つまり初めの言葉は、これらの「顧客の言葉への反論」ですから、顧客心理とすれば「自分は否定された」訳です。
 自分の発言を否定した相手の話なんて、聞く気が一気に消え失せることも多いものです。

 高めの球と低めの球のほんの数センチや数十センチの違いとは、このほんの「瞬間の対応する言葉の違い」であり、「顧客が発した言葉に反応するたった一言」なのです。

1)「他にもあたってみたいとお考えになるのは当然だと思います」
2)「できるだけ都合の合う取引条件で、とおっしゃるのは当然だと思います。」
3)「一番ご自分に合うものを選びたいというのは、おっしゃる通りですね」
4)「出来うる限り、最も優れた方法で取り組みたいですよね」
5)「極力リーズナブルな料金で、とお考えになるのは当然です」

と、顧客の口から出たネガティブな言葉を、反論ではなくポジティブな表現に換えて受け止めてしまうと、顧客としてはたった今自分が言ったことの同じ意味合いのことを言われたのですから、返事は「YES」「そうだね」「その通りなんだよ」となりますね。

 次にしっかりと「訴えたいことの論理展開」、「顧客の理解を深めるための説明」をしていけば、商談の成功率は確実に上がるものです。
 ビジネスの現場では、「顧客心理に対する配慮・気配り」が重要であり、それによって少しずつ顧客からの好感度は上がっていくものです。

 次回は「できるだけピッチャーズ・プレートから遠い場所でボールから手を離す」について書いてみたいと思います。
 ご興味・ご賛同を得て頂いた方は、是非ともこのHPをお知り合いやお取引先にご伝声ください。<インテレクチャル・サービス(知的サービス)は、そんなに経費を使わなくても、こんな無料のものでもできるんですよね!>

あ、今日は「土用の二の丑」です。また鰻でも食べてバイタリティー溢れさせていきましょう!

2011.8.2 ビジネススキル研究所 代表 鶴田 慎一  拝

経営戦略・マーケティング戦略・営業研修・営業セミナー・ビジネススキル研修など、お問い合わせ・ご依頼をお待ちしております。

一流ピッチャーと一流ビジネス・パーソン

 7/23が「大暑」、8/8が「立秋」で、暦の上ではこの間が一年で一番暑い時とされるのですが、今日の東京はとても涼しくて拍子抜けです。

 毎年8月の一番の猛暑の中、18ホール一気にスループレーで廻るという命懸けゴルフを楽しんでいますが、かえって「とんでもなく厳しい暑さだぞ」と身構えて、準備を周到にするから楽しめるんですね。

 仕事と同じで、私の口癖<悲観的準備を整えた者だけに楽観的行動が許される!>通りだと実感します。


 ところで7/28の新着情報に、「ホスピタリティ」を文字って「ホスピタリTEE」と書いてしまったのですが、「TEE」---ゴルフのティーショットの「TEE」になっていました。
 実は翌日の29日は友人との久々のラウンドで、ウキウキしていたのでしょうね。

 久々とは言え私なりにいいスコアで、OUT3オーバーでINが??、何故か足して88の末広がりでした。
 あ、そうです。「ホスピタリTEE」ではなく「ホスピタリTEA」と言いたかったんです。(本日、修正・更新いたしました)


 一転、話は野球に変わって、「ピッチャーに最も端的なアドバイスをする」としたら、
1、ストライクを投げる
2、低めに投げる
3、できるだけピッチャーズ・プレートから遠い場所でボールから手を離す
となるそうです。

 言われてみれば当たり前のことですが、基本の基本の要諦というものの肝心なる所は実にシンプル。

 野球ではピッチャーが最も効果的・効率的にバッターを仕留めるためには、フォアボールになる前にスリーストライクを取る必要がありますね。

 当然、ピッチングの組み立ての上では、内角高めのボール球を見せてから、外角低めギリギリのストライクを投げてバッターの選球眼を狂わせたり、逆に連続で外角を攻めてバッターの意識が外角に行ったところに内角の球で仕留めるなど、当然効果性追求の為にはボール球の有効活用が必要ということになります。

 しかし最も理想的なのは、「全バッターが初球を打って凡打してくれること」なのは自明の理です。
 これならピッチャーは超効率ピッチングで、27球でパーフェクト・ゲーム達成となる訳です。

 あるいは最もカッコイイ理想ピッチングは、全バッター三球三振で仕留めて、一回あたり9球で9イニング81球で ・・・ いずれもありえない夢物語ですが、ピッチャーとしてマウンドに立つからには、少なからず完全試合やノーヒット・ノーランを達成してみたいものでしょう。
 特にメジャーリーグの様に、投球数100球目安で先発ピッチャーが交替となってしまうなら、尚更ムダ球を投げずに少ない球数で勝負をつけたいところです。


 では、話を一流ピッチャーから一流ビジネス・パーソンに置き換えてみましょう。ビジネスに対比してみても、全く同様に意味深いものとなります。

 ストライクを投げる・ムダ球を投げずにストライクを投げていくというのは、
(1)最も顧客ニーズの強い商品やサービスに力点を置く
(2)最もニーズの強い顧客層にターゲティングする
(3)最も少ないエネルギーで売れるビジネスモデルを創る
(4)最も顧客が喜ぶ性能・デザイン・ネーミングなど、基本価値と付加する価値を研ぎ澄ます
(5)最も顧客が喜ぶデリバリー体制を築き上げ、<スピード>という競争力を磨く
(6)CUSTOMER DELIGHT : いかに顧客の感動を生み出すかを考え抜く
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 こうしてマーケティングの課題が並んでいき、またそれを支える組織づくりの要素も、
(1)最少人数で最大効果をもたらすチームづくり
(2)強烈な目的意識・目標意識を共有する「燃える軍団」づくり
(3)何が何でもやりたくなるモチベーションづくりや適切なインセンティブ
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 そしてそれを実現するためには、社員個々の人的スキルが重要となってきますが、しっかりストライクを取りにいくビジネスマンとは、換言すれば不用意なボール球を投げないということでもあります。

 次の新着に『ストライクを取れないビジネスマン・チェックリスト』をアップしますので、是非とも厳しいセルフ・チェックをしてみてくださいね。

2011.8.1.  ビジネススキル研究所  鶴田 慎一  拝

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就職ガイダンス特別講義

 以前、私が経営学の講義を担当していた専門学校で、今日は就職ガイダンスが行われました。
 毎年、ガイダンスの時は私の特別講義を設けて頂いていて、今日は「プロに徹するための価値観・仕事観・MISSION」というお話をしてきました。

 普段の授業では破れたジーンズをはいた学生たちも、就職希望先の担当者との面談などもあるため、ダークのスーツに身を固め、ネクタイも緩みなく締めて、見た目がちょっと大人になっていました。
 この夏初めての生徒全員がスーツにネクタイ、その上で先生たちだけクールビズという不思議な風景でした。逆のケースは時々あるのですが、、。

 将来のために、これから就職するまでの間に何をどう努力していくのかと、一人前の大人になるためのしっかりした自覚を促しました。
 とは言え、社会人になって何年経っても「無責任な言動をする」・「いい歳をして甘えてる」・「すぐ感情的になる」・「決断力が乏しく、人に決断を委ねる」・「利己主義で、我田引水」・「態度や言葉にケジメが欠如」などと、何歳になってもピーターパン・シンドローム(大人になれない症候群)の人もたくさんいますね。
 あなたのそばに該当者がいたら、これをプリントアウトして、さりげなく渡してあげてください。
 でも、治りません。そんな人ほど「自分は大丈夫」と勘違いしているのですから。


 「価値観」とは、「何かを判断する時に、何を大切に思っているか」ということであり、仕事観には価値観がそのまま反映されていきます。
 同じ場所で同じ仕事をしていても、「仕事どうですか?」と聞いたら、
① 「クソしんどい仕事で、毎日こき使われて、もうクタクタだ」
② 「こんな超安い給料で、アホ臭くてやってられねー」
③ 「私はこの会社の素晴らしいビジョンと自分の人生ビジョン実現に向けて、最善の努力で自分のMISSIONを果たしてます」
と、答えは様々です。


 私は『全ての出逢いを幸福に導く』という途方もない指導理念を掲げて、自分で色紙に筆書きして事務所に掛けていますが、東京ディズニーランドのキャスト(ご存知の通り、TDLではお客様はゲストで、働くスタッフはキャスト)のMISSIONは『全てのゲストにハピネスを提供する』です。偶然ですが似ています。
 皆が価値観・仕事観・MISSIONに心一つなっていればこそ、今や東京ディズニーランドの顧客リピート率は98%だといいます。これは理論値でもアッパーグレード、世界最高水準ということです。
 私の『全ての出逢いを幸福に導く』というのは少し大げさな感がありますが、これ位の気持ちがなくては演壇に立って能書きを言う資格はないと思っています。 

  
 価値観・仕事観・MISSIONへの強烈なこだわりを持っていれば、最澄の言葉 --- 『経寸十枚これ国宝に非ず、一隅を照らすこれ即ち国宝なり』の重みが解りますね。
 金銀財宝が国の宝なのではなく、掃除であろうと、皿洗いであろうと、雑用だろうと、必死で一流の仕事をしようと頑張る人こそ『一隅を照らす人財』ということです。
 「早く一人前に、何か一番になれるものを、一流と言われる仕事をしたい」とプロ魂を持って、スポットライトの当たらない仕事であっても必死にひた向きに頑張っていれば、その生き方がチャンスを引っ張ってくるものだと思います。正にツキのメカニズム。


 ツキを引き寄せる生き方をするために、今一度「自分に対する期待と戒め」を再チェックしてみましょう。
   ↓ ↓ ↓
1、職場の雰囲気が悪いと感じたら、その責任は自分にある!
2、自分の持っている力を100%戦力として使っていますか?!
3、挨拶・返事・言葉づかいなど、乱れていませんか?!
4、服装・身だしなみ・立ち居振る舞いなど、<第一印象>に最も大きく影響する<視覚的要因>に徹底的にこだわっていますか?!
5、ホスピタリティ(お客様を思いやり、おもてなしする心)を磨き上げていますか?!


 かく言う私が実践しているホスピタリティーの一つは、初めて事務所に来られた方には必ず私が抹茶を点ててお出しするということです。
 茶道の作法などはここでは横に置き、一期一会の一服のお茶を心を込めて入れて差し上げるというのは、何だか凄く歓迎ムードに花を添える感じがします。
 その後は「TEA or COFFEE??」となるわけですが、余談ですが外国の航空会社の便に乗った日本人がキャビン・アテンダントに聞かれて、「オアをください!」と言ったという笑い話がありましたね。

 私は不在にしていることが多いので、要事前アポイントですが、宜しければ是非<ホスピタリTEA>を召し上がりにいらしてください。

2011.7.28 ビジネススキル研究所 代表 鶴田 慎一

経営戦略・マーケティング戦略・営業研修・営業セミナー・ビジネススキル研修など、お問い合わせ・ご依頼をお待ちしております。
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