今日は久しぶりに銀座でフレンチを食べてきました。
格式ばったお店とは違い、ここは知らずに入ったら焼き鳥屋さんだと思うかも知れません。
ところが抜群に美味いのです。ソムリエもいるし、ワインリストもずらり。
直球待ちのバッターが、フォークボールを投げられたような感じ。
うーん、例えがイマイチだけど、、、。美味いものは美味い。
そのお店ではフランスの一流の岩塩を使っていたのですが、「パタゴニア・ソルト」が一番美味くて体にもいいよと教えてあげました。
あ、「伯方の塩」もいい塩ですが、、、。
「水」とか「塩」とか、意外とこだわりがない人も多いですが、いい塩は「減塩不要」とか「生理的食塩水にすれば、即目薬として使える」という話も聞きます。
いいものを知っておくというのは、新たな効用を生みますね。
「パタゴニア・ソルト」を使いたいという方は、私の友人(一回り以上年上の大先輩)の会社が扱っていますから、ご紹介しますのでご遠慮なく。
さて今日は「白露(はくろ)」、二十四節気の15番目です。
まだまだ厳しい残暑を感じる日も多いとは言え、ここから「秋分」「寒露」「霜降」と冬に向かっていき、だんだんと年の瀬を意識していきますね。
台風12号が猛威を振るい、土砂崩れなどで道路が寸断され、未だ孤立している集落もあります。
また、世界遺産の熊野那智大社では裏山の崖が崩れ、本殿など複数の建物が土砂で埋まるという大きな被害状況のようです。
度重なる災害に心を痛める毎日ですが、先日もこの欄に書いたように「事前に備えることができることはやっておく」「備えを済ませて、いざの時には慌てて動かない」ことが大事です。
12号の復旧もままならない中で、次の台風14号が迫っています。
私はこれから日曜日まで都内で合宿研修で、火曜日から広島の予定です。
年中、飛行機や新幹線の移動で、気をもまなければなりませんが、、。
可能性がある限り、手段と方法を駆使して仕事に向かうのは、プロとして当たり前のことです。
とは言え、決して犬死するような手段を選んでは、「見識なき愚挙」を演ずる者にしかなりません。
貴乃花が横綱推挙伝達式での口上で「横綱の名を汚さぬよう、不撓不屈の精神で相撲道に不惜身命を貫きます」と言ったのをご記憶の方も多いでしょう。
「不惜身命」、この身も命も惜しむことなく頑張るという覚悟の言葉は、道元禅師の『正法眼蔵』の中に出ている言葉ですが、武士道精神を象徴する言葉の一つでもあると思います。
佐賀鍋島藩の「葉隠(はがくれ)」をご存知ですか?!
鍋島藩士山本常朝(やまもとじょうちょう)が藩主亡き後に隠居し、その見識を惜しむ藩士田代陣基(たしろつらもと)が教えを乞いに行き、山本の口述で鍋島藩士としての心得を学びました。
「メモってもいいけど、必ず破って焼き捨てろ」と言われたものが、捨てるに忍びなく「葉隠」として後世に遺されたものです。
山本常朝は田代に「どのような御無理の仰せつけをこうむろうとも、又は不運にして牢人・切腹を命ぜられたとしても、少しも主君を恨むことなく、一の御奉公と存じて、未来永劫に鍋島のことを第一に案じる心入をなすことは、御当家の侍の本意にして覚悟の初門」と教えました。
その後に『武士道とは死ぬことと見つけたり』という有名なフレーズが出てくるのです。
戦中教育などで、そこの「潔く散れ」の部分だけが悪用されて、アレルギーをお持ちの方もいるかも知れませんが、残念でならないことです。
では『武士道とは死ぬここと見つけたり』とは死と献身の絶対服従なのか?!というと、そうではないと思います。
続きに「さても気にかなはざることは、いつ迄もいつ迄も訴訟すべし」とあります。
『残念ながら殿が判断ミスをしようとしている時には、自らの死をも恐れず、「諫言(かんげん) (いさめる言葉=前向きな意見具申)」をし続けよ!』ということです。
つまりそれが「未来永劫に鍋島のことを第一に案じる心入」で、続いて書かれている「御国家を固め申すが大忠節」となるのです。
『イエスマンでは本物にはなれない!会社を守り、存続・発展のために命をかけ、本気で命を張って立ち向かった者だけが本当のリーダーシップを身につける!』と、現代語意訳したいところです。
であればこそ、「不惜身命」の反意語の「可惜(あたら)身命」「但惜(たんじゃく)身命」という言葉は「身も命も惜しみ通せ、犬死しては何のお役にも立てない」ということになります。
この反意語にして表裏一体の、「不惜身命」・「可惜身命」「但惜身命」をいつもバックボーンに持っていたいものです。
「可惜身命」「但惜身命」で、御身大切になさってください。
私たちは「意味があってこの世に生かされている」ということだと思いますので、「不惜身命」の真実の意味を噛み締めて生きたいものです。
2011.9.8 ビジネススキル研究所 鶴田 慎一 拝
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